2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21251007
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
長野 泰彦 国立民族学博物館, 名誉教授 (50142013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武内 紹人 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (10171612)
菊澤 律子 国立民族学博物館, 民族文化研究部, 准教授 (90272616)
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Keywords | ギャロン語 / チベット語 / シャンシュン語 / 言語基層 |
Research Abstract |
1)記述調査研究:記述ローテーションに従い、ギャロン語牝部方言をJacquesとPrinsが、東部方言を長野と扎西が、南部方言を白井と鈴木が、西部方言を嚴木初、蒋、綺羅が、西部に分布するギャロン系言語を白井と池田が、それぞれ記述調査研究を行い、1200の基礎語彙と200の基本的例文を計30のギャロン系諸語について収集した。 2)ギャロン系諸語が基層をなしている可能性が高い、未解読古文献言語、シャンシュン語の解明のため、その文献資料の電算機解析と新シャンシュン語のデータベース作成を行った。 3)北京の故宮博物院に所蔵される『川番課語』のチベット字が表す言語がギャロン語であることが明らかになりつつあるので、これの解析のため、長野・池田・立川・Kolhatkarを中国、ネパールに派遣し、文献学的研究を行った。また、故宮博物院研究員4名を大阪に招聘し、これに関する国際研究集会を開催した。 4)上記の研究を基盤とする歴史言語学方法論の理論的研究を、菊澤が海外のワークショップ等で検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
22年度は現地の治安状況の悪化により、収集できた言語数が予定を下回ったが、今年度30方言のデータを集めることができ、21-23年度をトータルに見ると、ほぼ順調な進捗状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
1)24年度は本研究課題最終年であるため、現地調査は補遺的調査を中心とする。 2)成果公表準備に注力し、特に、ギャロン系諸語の基礎語彙と基本的例文を網羅的に検索できるデータベースをWEB上で公開するプログラムを開発する。 景 3)同時に、出版による成果公開をも行う。
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