2009 Fiscal Year Annual Research Report
中国、ベトナム駐在日本人と現地従業員の間の対人コミュニケーション摩擦研究
Project/Area Number |
21252006
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
西田 ひろ子 University of Shizuoka, 国際関係学部, 教授 (00218166)
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Keywords | 対人コミュニケーション / 文化スキーマ / 企業行動 / 海外進出日系企業 / 異文化への適応 / 異文化間コミュニケーション摩擦 / 国際情報交換 / 中国:ベトナム |
Research Abstract |
本研究の学術的な特色は、日本人と中国人、ベトナム人との間の対人コミュニケーション上の問題を、成長過程で獲得した知識(スキーマ)の相違によるものと捉えている点である。そのため本研究は、(1)日本人、中国人、ベトナム人特有の文化的特質(文化スキーマ)に基づいた行動ルールを明確にすることができるだけでなく、(2)このような行動ルールの相違からどのような状況で問題が生じているのかを量的(コミュニケーションが困難な度合い)、質的(コミュニケーションが困難な状況のタイプ)に分析することができる。平成21年度は中国企業で働く中国人とベトナム企業で働くベトナム人の企業行動の特質(中国人・ベトナム人の文化スキーマ)を明確にするための文献調査と質問票調査(調査I)を中心として実施してきた。まず4月より中国人、ベトナム人の企業環境における行動様式についての文献調査をし、これにより、中国人、ベトナム人特有の行動様式を抽出した。その後5月に中国(北京、上海)、6月にベトナム(ホーチミン、ハノイ)の海外共同研究者に会い、現地でも中国人、ベトナム人特有の企業行動についての文献調査を実施してもらうための会議を開催した。8月から9月にかけて、「中国人、ベトナム人特有の企業行動についての質問票」を作成し(日本語)、さらに日本語から中国語、ベトナム語へ翻訳した。その後中国、ベトナムの海外共同研究者たちと会い、翻訳した中国語、ベトナム語の質問票の内容について検討、修正し、プリテスト調査用質問票を完成させ、プリテストを実施した。10月から11月にかけて、プリテストの結果を分析し、本調査用質問票を修正し、完成させた。12月から3月にかけて、中国(北京、上海)、ベトナム(ホーチミン、ハノイ)において、国営と民営の中国企業、ベトナム企業を選出し、各協力企業へ質問票をもって訪問し、調査目的・調査方法などを説明したうえで質問票調査(調査I)を実施した。
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