2011 Fiscal Year Annual Research Report
ベッドサイド型胎児心磁計の開発と胎児自律神経の発達過程の解明
Project/Area Number |
21300158
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
小林 宏一郎 岩手大学, 工学部, 准教授 (60277233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 明宗 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (20208937)
小山 大介 金沢工業大学, 先端電子技術応用研究所, 助教 (60569888)
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Keywords | 生体生命情報学 / 医療診断機器開発 / 計測工学 / 胎児自律神経 |
Research Abstract |
本研究では、高価な磁気シールドルームを必要としない、通常の病院の環境で計測可能な可搬型胎児用心磁図計測装置(心磁計)の開発、および胎児心磁図の信号処理・解析から自律神経活動を指標とした胎児の成熟発達過程の解明・評価を行う。本年度は、以下の内容を実施した。 ・5chの胎児心磁計の開発として、制御回路であるFLL回路のノイズ対策を中心に行った。特に、高ダイナミックレンジを実現する部分を、従来のデジタル回路からアナログ回路に変更したこと、多層基板を用いたことにより、ノイズレベルを従来の7分の1(9fT/√Hz)を実現した。この結果、当初の目的である胎児心磁図を十分に計測可能なノイズレベルになった。 ・平成22年度に引き続き、ノイズ除去用信号処理プログラムの開発を行った。胎児心磁図は、非常に微弱であり信号ノイズ非(SNR)が非常に悪い。したがって、独立成分分析を用いたノイズ除去用信号処理プログラムを開発した。この結果は、平成21年度と大きな差はなく、次年度の課題になった。 ・また、心磁図データの可視化を目的に空間フィルタ法による信号源推定プログラムの作製も行った。新たに提案したフィルタ処理を行うことにより、深い信号源の推定の有効であった。 ・平成22年度に引き続き、これまでに計測された胎児心磁図の心拍の揺らぎに注目した自律神経の発達過程解析用プログラムの開発を行った。この際、分担者の共同で解析結果の評価を行った。現時点では十分な結果が得られず、引き続き、検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題は、装置作り(ハードウエア)と解析技術(ソフトウエア)の2つに分けられる。ハードウエアでは、目的を達成させられるレベルの開発が進んでいる。一方、ソフトウエアでは、当初目的の胎児心拍の解析から自律神経の発達過程を示す特徴が得られていない。最終年度において、時間をかけて進める必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
装置作りに関しては、順調に進んでいるため、最終年度である今年度に目的である胎児用5ch心磁計を完成させる。―方、今年度は、現在進展が遅れている解析プログラムの作成に力を入れて行う。また、胎児心拍の解析から自律神経の発達過程を示す特徴が得られるように、データ数を増やして統計的な処理を行う予定である。
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