2012 Fiscal Year Annual Research Report
ベッドサイド型胎児心磁計の開発と胎児自律神経の発達過程の解明
Project/Area Number |
21300158
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
小林 宏一郎 岩手大学, 工学部, 准教授 (60277233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 明宗 岩手医科大学, 医学部, 教授 (20208937)
小山 大介 金沢工業大学, 付置研究所, 講師 (60569888)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 生体生命情報学 / 医療診断機器開発 / 計測工学 / 胎児自律神経 |
Research Abstract |
本研究では、高価な磁気シールドルームを必要としない、通常の病院の環境で計測可能な可搬型胎児用心磁図計測装置(心磁計)の開発、および胎児心磁図の信号処理・解析から自律神経活動を指標とした胎児の成熟発達過程の解明・評価を行う。本年度は、以下の内容を実施した。 ・5chの胎児心磁計の開発として、制御回路であるFLL回路の高性能化とノイズ対策を行い、磁気シールドルームレス心磁計を完成させた。特にアナログ回路を用いたFLL回路により、高ダイナミックレンジを実現してノイズの大きな環境でも安定して動作すること、回路の配線や多層基板を用いたノイズ対策によりノイズレベルを約10 fT/√Hzと低減した。この結果、当初の目的である胎児心磁図を十分に計測可能なシステムになった。 ・ノイズ除去用信号処理プログラムの開発を行った。胎児心磁図は、非常に微弱であり信号ノイズ比が非常に悪い。したがって、独立成分分析を用いたノイズ除去用信号処理プログラムを開発した。この結果は、胎児心拍を抽出できるレベルまでプログラムが完成した。 ・心磁図データの可視化を目的に空間フィルタ法による信号源推定プログラムの作製も行った。今回提案したフィルタ処理を行うことにより、従来推定が困難である深い信号源の推定も可能であり、推定信号源の広がりを抑えることができた。 ・これまでに計測された胎児心磁図の心拍の揺らぎに注目した自律神経の発達過程解析用プログラムの開発を行った。我々は従来から妊娠9ヶ月付近での心拍の揺らぎの発生を確認していたが、その後新たな特徴は発見できなかった。 最終年度のまとめとして、可搬型胎児用心磁図計測装置の開発は十分な成果が得られた。また、ノイズ除去および信号源の可視化プログラムも概ね目的を達成することができた。一方、胎児の自律神経活動の指標の解析は、従来の成果と同様であり、今後の課題となった。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)