Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀口 雅美 札幌医科大学, 保健医療学部, 准教授 (10217185)
加藤 有一 札幌医科大学, 医療人育成センター, 助教 (90363689)
岡村 尚昌 久留米大学, 高次脳疾患研究所, 助教 (00454918)
松村 健太 金沢大学, 機械工学系, 博士研究員 (30510383)
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Research Abstract |
研究1:慢性ストレス評価法としてのアロスタティック負荷について,過去2年のデータ(健康な男子学生177名)に本年度の82名のデータを追加し,総数259名のデータセットを完成した。その相関分析により,心血管リスクマーカーおよびアロスタティック負荷評価値と血管健康の基準指標としての指細小動脈スティフネス指数(FSI)との相関関係は,21歳以下と22歳以上の2群に分けて比較すると,22歳以上群でより強いことが再確認された。本研究で収集したデータは同一人の5年後に予定している再検査を用いた縦断研究のベースラインデータとして活用する。 研究2:食行動質問紙およびアロスタティック負荷指標の因子分析を実施した結果,心理社会的要因は食行動因子および運動習慣を媒介してアロスタティック負荷とその下位因子と関連することが判明した。 研究3:上記再検査時におけるエンドポイント評価指標に加えるため,新しい細小動脈内皮機能検査(FCR法)を開発した。その基礎研究として医学的標準検査である上腕動脈血管内皮機能指標(%FMD)との一致度を健常青年45名で調べた結果,両者の単相関は有意であり(r=0.474,p<0.01),性,年齢,上腕動脈の直径,充血側の右CAVI,駆血前安静時の右指平均血圧,駆血前安静時の右手指のコンプライアンス初期値,これらすべてを共変量とした偏相関(r=0454,p<0.01)も有意のままであった。次に,簡易法FCR比を目的変数とするステップワイズ重回帰分析を行った結果,%FMD(標準偏回帰係数β=0.446,p<0.01)と独自に開発した指動脈弾力性指数(FEI)(標準偏回帰係数β=0.292,p<0.05)の2変数から簡易法FCR比を説明するモデルが有意であり,その重相関係数はR=0.567(p<0.001)であった。
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