2009 Fiscal Year Annual Research Report
機器分析を感性と融合させた次世代テキスタイル評価システムの構築
Project/Area Number |
21300269
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
鋤柄 佐千子 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (30216303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
與倉 弘子 滋賀大学, 教育学部, 教授 (50165784)
井上 真理 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20294184)
小滝 雅也 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (00282244)
山下 義裕 滋賀県立大学, 工学部, 講師 (00275166)
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Keywords | テキスタイル / ナノフィイバー / 感性情報学 |
Research Abstract |
本研究は複雑で繊細な繊維材料を消費実態にあわせて測定することを目的に開発されたKESシステムをベースに、新素材の性能を客観的に評価できる評価システムの構築を目指している。KES-Fシステムは、引っ張り、圧縮、曲げ、せん断、表面、熱移動特性という感性評価の基本となる特性を布について標準化している。このなかで、本年度はナノファイバーのようにソフトな材料の引っ張りと表面、また客観評価と憾性評価の融合を目的として、不織布が水分を含んだ状態での熱移動特性に着目した。その結果、以下の成果が得られた。 (1) ナノサイズファイバー不織布の精密伸張特性評価 高い水分吸着性を有するポリグルタミン酸ナノファイバーからなる不織布をエレクトロスピニング法で作製した。この試料を用いて環境湿度を変えた状態、水中での伸張実験をKES-G1s精密伸張試験機で測定可能にし、材料の特徴を明らかにした。 (2) 濡れた時の不織布の実用性能評価 パンティーライナーに用いられる不織布の濡れた時の使用感評価が、客観的に測定できれば困難な官能検査をすることなく非常に有益である。KES-サーモラボの接触冷温感の指標であるqmaxを濡れた状態で測定する方法を提案し、被検者の官能値と対応させた結果、予測式を導くことができた。 (3) フェイクファーの毛の動きの評価 毛の長さを変えたフェイクファーを試料として、KES-SE表面試験機に新しく毛羽を倒す抵抗を測定できるジグを設計し、これを用いて測定を行った。また官能検査によって毛羽の動きを評価し、官能値との対応からジグの改良点を見つけだした。 (4) 配向ナノファイバー作製用コレクターを設計、試作した。
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Research Products
(2 results)