2010 Fiscal Year Annual Research Report
技能伝承のための触力覚協調インタラクションによる分散訓練環境の構築
Project/Area Number |
21300318
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
浅井 紀久夫 放送大学, ICT活用・遠隔教育センター, 准教授 (90290874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 仁 放送大学, ICT活用・遠隔教育センター, 准教授 (40280549)
大澤 範高 千葉大学, 大学院・融合科学研究科, 教授 (30251721)
高野 邦彦 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 准教授 (10353260)
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Keywords | インタフェース / 触力覚情報 / 拡張現実感 / 分散協調環境 / 立体視表示 |
Research Abstract |
高度な技術や技能を継承するには、知識伝達だけではなく、技を体感する必要がある。そこで、技術や技能について学習者が体感的インタラクションを通して習得できる環境を構築する。本研究では、接触インタラクション技法として、有線デバイスを手に装着して触力覚提示を行う手法と仮想物体を現実物体上に重畳する手法の異なる二種類のインタフェースを研究する。 当該年度は、現実物体に情報を重畳して提示する拡張現実感技術を利用した触知可能なインタフェースとして紙パドルを使った情報提示システムを構築し、有用性を評価した。その結果、紙パドルという物理物体を使って情報を操作するのは直感的であり、複雑な3次元形状を扱う場合に優位性が指摘された。また、学習環境における有用性を評価するため、地図及び紙パドルを使った情報探索システムを構築した。科学館などの公共学習環境において情報リテラシー弱者の情報操作手法として優位性が期待される。 触力覚提示手法では、力覚フィードバックとして引っ張り力刺激を利用したインタフェースのプロトタイプを構築した。学習の場面で手軽に利用できる構成を検討した結果、一般的なPCのマウスに力覚フィードバックを与える手法を採用することにした。また、接触判定には汎用的な衝突判定ライブラリを使用し、干渉具合に応じてフィードバックを与える仕組みを独自に構築した。さらに、デバイスとして安価に製作できるように、汎用的な部品や単純な組み立てで構成した。三次元描像が必要であり、遠隔地同士で触力感覚の共有が有用と考えられる学習コンテンツとして分子構造を扱うことにした。 高度な体感的インタラクションを提供するには、感覚情報の大部分を占める視覚および視覚触覚情報の相互連携が重要になる。昨年度に引き続き、三次元情報を立体表示するシステムについて高い臨場性を再現する仕組みを検討し、これを評価した。
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