2010 Fiscal Year Annual Research Report
小型成層圏大気サンプラーを用いた南極域成層圏における温室効果気体の変動の解明
Project/Area Number |
21310014
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Research Institution | National Institute of Polar Research |
Principal Investigator |
山内 恭 国立極地研究所, 研究教育系, 教授 (00141995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 真司 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (30270424)
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Keywords | 物質循環 / 環境計測 / 成層圏 / 温室効果気体 |
Research Abstract |
本研究は、南極域成層圏での温室効果気体の分布と変動を明らかにするために、2012年度に南極昭和基地において小型成層圏大気サンプラーを用いた成層圏大気の直接採取実験を行うこと、そして採取された大気試料を国内で精密に分析することにより、南極域成層圏における温室効果気体の分布と変動を明らかにすることを目的とする。 本サンプラーの試料容器中に保存した大気試料のCO_2濃度が変化してしまう問題を解決するため、昨年度から継続して、試料容器の内面処理試験とその効果の確認実験を実施した。その結果、内面処理を行った一部の試料容器については、CO_2濃度既知の標準ガスを封入後3ヶ月経過しても濃度変化はほとんど見られなかったが、3ヶ月間の試料保存によって+0.4ppmvの濃度増加が生じる試料容器も存在した。引き続き、試料容器の内面処理方法の検討と確認試験を継続する必要がある。昨年度新たに製作した小型サンプラーを用いて低圧大気採取実験を行い、目的とする成層圏高度(20km、25km)に相当する低圧大気試料を標準状態で4-6L採取可能であることを確認した。また、気球搭載用コントローラ(ハードウェア)の基本設計・製作が完了し、基本的な動作確認試験が終了した。コントローラ用基本ソフトウェアの開発も継続実施中である。
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Research Products
(3 results)