2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21310061
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
柏谷 悦章 Kyoto University, エネルギー科学研究科, 准教授 (10169435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 博嗣 北海道大学, 工学研究科, 助教 (40177895)
埜上 洋 一関工業專門学校, 准教授 (50241584)
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Keywords | 水素 / グリーンエネルギー / CO2削減 |
Research Abstract |
鉄鋼業における水素の有効利用は、日本全体のCO_2削減問題に大きく寄与する。 そこで本研究では、現行高炉における積極的な水素導入に加え、コークスを使用しない完全水素高炉を目指した場合の可能性を調査することが主目的である。 本年度(平成21年度)は、四流体高炉シミュレーションモデルを改良し、高炉内における水素の反応を的確に再現出来るようにした。特に、シミュレーションモデルに導入された反応式は、水蒸気によるコークスのガス化反応に関して、Kashiwayaらが求めた水性ガス反応の式である。従来のガス化速度式は、その実験温度範囲内では正しい値を与えるが、高温領域で反応速度が減少してしまう。kashiwayaらの式は、低中温領域で、実験値に近い値を与えるだけでなく、1500℃以上の高温領域において指数関数的に速度が上昇する一般的な炭素の反応挙動に一致した値を与える式である。炭素の反応速度は大きな吸熱であるため、一般的にはガス化反応量の増大は炉内の温度を下げる効果に働くものと思われてきた。しかし、シミュレーションの結果、ガス化速度の増大は、温度低下だけでなく、還元性ガスの増大をもたらすため、炭材の反応速度が上がっても過度にガス化量が増加しないことが明らかになり、本研究で開発したシミュレーションモデルは、高炉内の水素挙動を適切に表していることが分かった。 得られた、シミュレーションモデルを用いて、様々な形態で炉内に水素を導入しその効果を検証した。 平成22年度は、完全水素製鉄炉のためのシミュレーションプログラムの開発を行う予定である。
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Research Products
(2 results)