2010 Fiscal Year Annual Research Report
「ドイツ民族主義宗教運動」の生成及び展開とその宗教史的意味に関する総合的研究
Project/Area Number |
21320018
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
久保田 浩 立教大学, 文学部, 准教授 (60434205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深澤 英隆 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (30208912)
前田 良三 立教大学, 文学部, 教授 (90157149)
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Keywords | 宗教学 / 西洋史 / 近代ドイツ / 民族主義宗教 / 宗教史 / 芸術宗教 / 知識人宗教 |
Research Abstract |
本年度は本研究二年目に当たり、資料調査を継続しつつ、これまでの研究成果の一部を公表した。ボン、ケルン、テユービンゲン、フライブルク、ワシントンの大学・研究機関において、本研究課題に関わる研究情況の調査、資料蒐集、海外研究協力者と情報の交換を継続した。計画通り、諸宗教運動に関する史料の所在の解明並びにその分析、更に民族主義宗教運動分析の理論的視座の検討が主な課題となった。また英語圏での研究も視野に入れつつ、新たな問題の所在も確認できた(民族主義宗教運動研究においては等閑視されてきたスピリチュアリズムの問題など)。トロント大学で開催された国際宗教学宗教史学会議では、研究協力者・分担者によって企画実施されたパネル('Wandering religiosity'in modern Germany)にて、海外研究協力者と共にこれまでの成果の一部を世に問い、肯定的な評価を受けた。こうした国際的ネットワークの充実の結果、平成23、24年度に本研究が主体となる国際シンポジウムの開催が決定され、23年11月にドイツでの開催に向けて現在準備中である。また、これまでの研究内容の共有と有効な分析視座の確立のため、7月に本課題研究の第三回研究会(テーマは、ユダヤ教における民族主義、オカルティズムにおける「民族」)を、1月に第四回研究会(テーマは、宗教研究と民族主義宗教との連関、思想としての民族主義宗教分析の可能性)を開催した。その他、研究発表や刊行物などの形で、スピリチュアリズムと民族主義宗教との関連(久保田)、民族主義宗教運動分析の理論的基盤の考察(深澤)、ファシズムと民族主義宗教運動との関連(久保田・深澤)、美的保守主義・保守革命と民族主義宗教運動との関係(前田)について、これまでの研究成果の一部を年度内に公表できた。
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Research Products
(13 results)