2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21320035
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
豊福 誠 東京芸術大学, 美術学部, 教授 (30227665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 一郎 東京芸術大学, 美術学部, 教授 (30143639)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ラピスラズリ / 低火度フリット / 陶磁器用釉薬 |
Research Abstract |
最終年度の課題は、ラピス・ラズリによる陶磁器用釉薬の完成と陶磁器作品への展開による研究発表展の開催とまとめである。昨年度上半期の研究において、市販されている硼酸釉系の3種の低火度フリットを基礎釉に用いた低火度無鉛ラピス・ラズリ釉を釉焼した磁器に焼き付ける試験を行った。その結果を踏まえラピス釉の発色と釉調について検討し、ラピス・ラズリの特色である青色の良好な発色を得るため、更に低火度で溶融するフリットの研究と調整を行った。又、同時に素地として釉焼の磁器と締焼した白雲磁器素地を試験体として用い、発色と釉調の違いを検証した。低火度釉には、無鉛硼酸バリウム釉(炭酸カリ8.45%・焼硼砂18.45%・鼠石灰石6.12%・炭酸バリウム18.10%・NZカオリン15.79%・福島珪石33.08%)と無鉛硼酸釉を2種、MB-1系(焼硼砂50.06%・焼タルク14.98%・鼠石灰12.45%・NZカオリン2.57%・福島珪石19.93%)、MB-2系(滝硼砂46,48%・焼タルク13.91%・鼠石灰11.56%・NZカオリン9.54%福島珪石1851%)の3種を1200℃で溶融、急冷粉砕、細磨して使用した。これら3種のうち、ラピス・ラズリの青色発色の最も良好であった、MB-2系のフリットを使って、比較的発色の良い脱鉄ラピス・ラズリ粉末3種とチェンニーニ精製法による粉末3種を用い、それぞれの調合比を変えて行った。その結果、フリットとラピス・ラズリ粉の比、2対8の割合で混合した釉が、無艶釉として発色定着共に安定していた。又、調合比4対6の釉は、艶釉として比較的安定した発色を示した。ただし、艶釉は釉の熱さによって釉調に大きな違いがあり、釉掛け技術が必要である。 2013年3月25日より28日までの間、4年間の研究成果とラピス釉を施した陶磁器作品による研究報告展を芸大構内で行った。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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