2009 Fiscal Year Annual Research Report
陶酔と技術-ドイツ語圏の世紀転換期における文学・芸術についての総合的研究
Project/Area Number |
21320062
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鍛治 哲郎 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (30135818)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 宗五 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10134404)
長木 誠司 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50292842)
田中 純 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10251331)
ゴチェフスキ ヘルマン 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 准教授 (00376576)
竹峰 義和 日本大学, 法学部, 助教 (20551609)
|
Keywords | 技術 / 陶酔 / 美的表現 / 文体 |
Research Abstract |
本年度は2月20日と21日の2日間に渡って国際シンポジウムRausch und Asthetik im deutschsprachigen Raum um 1900「ドイツ語圏世紀転換期における陶酔と美」を開催した。この催しは、本プロジェクトに関わる8名全員(鍛治、ゴチェフスキ、シュトゥンプ、高橋、竹峰、田中、長木、森田)が講演ないしは司会・コメンテーターをつとめ、さらにフンボルト大学からヘルマン・ダヌーザ教授(音楽史)、ボーツェン自由大学からイェルク・グライター教授(建築デザイン)、慶應義塾大学からヨーゼフ・フユルンケース教授(文学・思想)、京都大学から岡田暁夫准教授(音楽学)を招待して行われた。フリードリヒ・ニーチェの思想と芸術観を参照しつつ、19世紀末から第1次大戦期にかけての思想(主にニーチェ、ベンヤミンら)、文学(主にトラークル)、演劇(主にラインハルト)、音楽(主にR.シュトラウス、シェーンベルク)、造形芸術(主にアドルフ・ロース)などの領域において、「陶酔」という観点をもとに論じた場合に、どのような表現上の技法が開発されたかという問いを巡って、9つの講演と活発な討論がなされた。このシンポジウムの意義は、この時代の様々な分野における芸術的革新を支えた技法と技巧が、技術的なものと対照的な「陶酔」という視点からみることによって、従来と異なる角度からより鮮明にまた相互関連的に把握できたことである。海外からの参加者からも斬新な切り口について高い評価を受けた。なお、すべてドイツ語によってなされたが、聴衆は両日ともに学内外から十分に集まり、特に院生を初めとする若い研究者に対しては、日本において英語以外の外国語による高度の学問的シンポジウムが可能であることを示しえた点も大きな成果であった。 本科研プロジェクトとシンポジウムの内容については、ホームページ(URL:http://gamp.c.u-tokyo.ac.jp/~rausch/)で公開している。
|
Research Products
(39 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article]2009
Author(s)
竹峰義和
-
Journal Title
Figuren des Transgressiven-das Ende und der Gast,(indicium(Munchen))
Pages: 156-167
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-