2010 Fiscal Year Annual Research Report
天聖令と両『唐書』食貨志による唐宋変革期の社会経済史的研究
Project/Area Number |
21320132
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
渡辺 信一郎 京都府立大学, 学長 (10031618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮澤 知之 佛教大学, 歴史学部, 教授 (70166164)
山崎 覚士 佛教大学, 歴史学部, 准教授 (40419685)
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Keywords | 天聖令 / 『新唐書』 / 『旧唐書』 / 食貨志 |
Research Abstract |
第二年度である今年は、第一に基礎的作業として月平均二回程度、佛教大学文学部において、島居一康・宮澤知之・山崎覚士のほか、佛教大学・京都府立大学・大阪市立大学の大学院生をまじえて、新旧『唐書』食貨志の会読・訳注をおこない、すでに租調役・両税までの会読を終えて、銭法に入っている。当初は、『旧唐書』を本文、『唐書』を子注とする仮の合訂食貨志テキストを作って会読を進めてきたが、会読の過程で『唐書』食貨志の記述にはあまりにも問題が多くあり、史料の改竄に及ぶこともあることが判明したので、合訂食貨志の訳注を断念し、『旧唐書』食貨志の解読・訳注を先行させることとした。『唐書』食貨志について言えば、連携研究者である高橋継男氏が進めているような典拠史料の逐条的調査とそれにもとづく史料批判をへなければ、研究素材とすることはできない。 第二に国内で共同研究会を7月2日~4日に開催し、山崎覚士「両浙地域の唐宋変革-海域史の視点から」、伊藤正彦著『宋元郷村社会史論』合評(大澤正昭・島居一康・吉田浤一・渡辺信一郎)、吉田浤一「封建制論から見た唐宋変革再考」の報告と討論をおこなった。 第三に国内での研究のほかに、12月26日・27日両日、台湾の国立政治大学歴史学系において、「近代以前中國的社会與國家」と題して、海外研究協力者王徳権副教授をはじめとする台湾研究者と共同研究をおこない、唐宋変革をめぐって討論するとともに、23年度に予定している国際シンポについて意見交換した。 第四に台湾での共同研究で報告された原稿を中心に『唐宋変革研究通訊』第2輯を編集し、関係研究機関・研究者に配布して、本研究の一端を公開した。
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Research Products
(6 results)