2011 Fiscal Year Annual Research Report
ロシア帝国支配地域における民族知識人形成と大学網の発展に関する研究
Project/Area Number |
21320144
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
橋本 伸也 関西学院大学, 文学部, 教授 (30212137)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長縄 宣博 北海道大学, スラブ研究センター, 准教授 (30451389)
丹本 裕子 (石野 裕子) 津田塾大学, 国際関係研究所, 研究員 (70418903)
小森 宏美 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 准教授 (50353454)
伊藤 順二 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (80381705)
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Keywords | ロシア帝国 / 民族知識人 / 大学 / ヴォルガ・タタール / エストニア・ラトヴィア / フィンランド / カフカース / ポーランド |
Research Abstract |
前年度末にヘルシンキで開催したカンファレンスの成果をとりまとめて、Nobuya HASHIMOTO(ed.)The Formation of National Intellectuals and the Development of a University Network in the Regions under the Rule of Russian Empire(Proceedings of the Helsinki Conference, 14 th March 2011), KWANSEI GAKUIN UNIVERSITY, 2011を刊行した。 最終年度であることから、2回の研究会実施に加えて、研究成果を取りまとめた出版計画を策定した。 8月6日・7日に関西学院大学大阪梅田キャンパスで第5回研究会を実施し、福嶋千穂(京都大学他非常勤・研究協力者)「近世ルテニアの正教会と啓蒙・教育」、伊藤順二「ロシアとトルコの狭間で-グルジア識字普及協会の活動」、米岡大輔(日本学術振興会特別研究員・研究協力者)「ハプスブルク帝国治下ボスニアのムスリム知識人-機関紙『オグレダロ(Ogledalo)』の言説をめぐって」という3本の報告に基づく議論をおこない、ウクライナとグルジアに加えて、オスマン帝国領のボスニアとの比較検討を試みた。 また、フランスの社会科学高等研究院のElena Astafievaを招聘して「正教会とローマ・カトリック-19世紀後半ロシアにおける正教神学ディスコースの形成」と題した特別報告・討論を行った。 また、12月26日にも大阪で研究会を実施し、巽由樹子(日本学術振興会特別研究員・研究協力者)「近代ロシア絵入り雑誌の研究-商業出版と専制、インテリゲンツィヤ-」、磯貝真澄(京都外国語大学非常勤講獅・研究協力者)「ヴォルガ・ウラル地域テュルク系ムスリム知識人の「啓蒙」と女性」という二本の報告に基づく討論と、3年間全体を踏まえた総括討論、研究成果取りまとめのための出版計画に関する検討を実施した。 橋本伸也編『知の働きと民族の造型-ロシア帝国における民族知識人と大学』昭和堂の出版が確定された。
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Research Products
(17 results)