2012 Fiscal Year Annual Research Report
縄文時代の集落形成と森林利用に関する考古学・年輪年代学・民俗学的研究
Project/Area Number |
21320151
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
木村 勝彦 福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (70292448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 俊夫 名古屋大学, 学内共同利用施設等, 教授 (10135387)
大楽 和正 新潟県立歴史博物館, その他部局等, 研究員 (20526959)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 年輪年代 / 年輪酸素同位体比分析 / 花粉分析 / クリ |
Research Abstract |
最終年度であるが、昨年度研究計画に加えた年輪酸素同位体比分析を進めたことで大きな成果が得られた。縄文時代晩期(BC466年)に埋もれた鳥海山の神代杉30点を収集し、954年分の年輪幅クロノロジーを作成した上で、のべ4000年輪分の同位体分析をすることで同位体の物差しを作成した。さらに青田遺跡出土木柱14点の同位体分析をおこない、鳥海のパタンとクロスデートすることで極めて高い相関で青田遺跡出土木柱群の暦年代を決定することに成功した。酸素同位体比による年代決定では従来暦年代を決めることが不可能であったクリなどの年輪数の少ない広葉樹を含む種を超えた年代決定ができるため、本研究で得られた同位体比のデータを物差しにして今後さまざまな遺跡に暦年代が付けられることは間違いない。 青田遺跡では、考古側で土器形式、土層、廃棄物層などとの整合性の検討を進め、青田遺跡の集落が紀元前540年に始まり、72年間存続していたことが明らかになった。このように縄文の遺跡に対して具体的な暦年代を明示できる分析は日本初の事例である。 成果の公開として、2012年11月23、24日に長岡市で開催された日本植生史学会大会において公開シンポジウム「縄文人と森―越後平野の原風景」として開催した(http://hisbot.jp/meetings/過去の大会/第27回大会)。また、2013年3月に首都大学東京において企画展「紀元前540年-縄文の森とムラづくり-」を開き、その一環として3月16, 17日の2日にわたって最終報告を兼ねて分担者、連携研究員、協力者14名による講演会とシンポジウムを開催した(http://tmu-gakugei.jp/exhibition/temporary.html)。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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