2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21320152
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Research Institution | (財)元興寺文化財研究所 |
Principal Investigator |
狭川 真一 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (30321946)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 恒次郎 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (30510177)
勝田 至 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (90211846)
山口 博之 公益財団法人元興寺文化財研究所, 研究部, 研究員 (90470278)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 考古学 / 歴史考古学 / 葬送墓制 / 石塔 / 火葬 / 副葬品 / 墳墓堂 |
Research Abstract |
本研究は以下の項目に区分して実行しているので、項目別に記述する。 [A]火葬の研究 中世の火葬受容とその普及の問題を整理し、その結果を中国赤峰市把林左旗で行われた国際学術検討会で報告した。概要は当日の報告集に掲載されるとともに現在中国側で出版準備が進められている。また中国、韓国等の国々では個別の遺跡や遺構の研究は深められているが、総論的、通史的な研究は遅れており、日本の状況を報告できたことは有意義であったし、これまでの研究の方向性に間違いはないことを確信した。 [B]火葬人骨の研究 奈良県持聖院出土の蔵骨器埋納人骨の鑑定を行った。当該資料は解脱上人貞慶のものという伝承があり、人骨の持つ情報はそれに矛盾のないものであった。確定は難しいものの、伝承をすべて否定するものではなかったことから、今後は出土時の状況把握や上部標識の再検討を行う。 [C]石塔と墓の関係に関する研究 国内各所および韓国で関連調査を実施した。国内では墓地への石塔の普及の度合いを調査したが、現役の墓地では難しい点も多く、あらためて発掘調査データの整理検討が必要であることを痛感した。また韓国では石塔のほとんどが寺院の伽藍の中で舎利塔としての役割に終始しており、墓への転用は確認できなかった。ただ統一新羅頃の僧侶の墓において、石造物を墓上標識とする事例はあるが、一般に浸透する傾向は認められなかった。 [D]土葬墓の副葬品からみた葬送儀礼の研究 鹿児島県喜界島において最新の発掘事例を調査した。本土とは異なり独特の埋葬法があるなど興味深いものであった。 [E]墳墓堂の研究 大名墓研究会に参加、協力して近世大名の御霊屋について調査した。また関連遺跡(仙台伊達政宗廟ほか各地の大名墓)を調査した。霊屋は明治期に破壊されたものが多く、平面プランと古写真でしのぶほかないが、考古学的な整理が遅れており、今後の重要な課題になると思われた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(11 results)