2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21330115
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高橋 由典 Kyoto University, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (80137299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 公雄 京都大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00159865)
新田 光子 龍谷大学, 社会学部, 教授 (70033751)
吉田 純 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (40240816)
植野 真澄 財団法人政治経済研究所, 戦争災害研究室, 研究員 (50446275)
河野 仁 防衛大学校, 人文社会学群公共政策学科, 教授 (80531764)
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Keywords | 社会学 / 戦友会 / 戦後日本社会 / 戦争体験 / 軍隊体験 |
Research Abstract |
平成21年度は、当初の計画通り、(1)戦友会関係者へのインタビュー調査、(2)データベース構築のための戦友会関係資料の収集・整理、(3)アメリカにおける退役軍人団体の全国大会の参与観察、を行うとともに、(4)イタリア社会共和国軍についての研究会と海外調査、(5)戦争展示に係る現地調査、(6)戦後日本における戦争映画についての調査研究などを行った。 本研究の主題は、戦友会を戦後日本社会との関係において総合的にとらえることだが、上記(1)および(2)はそのための基礎となる作業であり、当初の予想通り、順調に情報を収集することができた。その一方で、データベースを具体的にどのような形で構築していくのかについては、今後の研究課題とした。 本研究を完遂するためには、戦友会固有の情報を収集するだけではなく、(1)戦後日本社会における戦争体験という一般的なテーマについての知見を深め、併せて(2)戦争と戦後社会というさらに一般的なテーマにまで視野を広げる必要がある。(2)については、具体的にはイタリア、ドイツ、アメリカ、イギリスなどとの国際比較が必須の作業ということになる。このような問題意識から、当初の計画にあった(3)に加えて、(4)(5)(6)の調査研究を遂行した。いうまでもなく、(3)(4)(5)は(2)「戦争と戦後社会」に関する国際比較を企図しており、(6)は(1)「戦後日本社会における戦争体験」研究の一環をなす試みである。(3)(4)(5)を通して、戦友会が戦後日本社会に固有の集団であることが明らかになってきた。また(6)を通して戦後日本における戦友会の存在の必然性が多少とも明らかになってきた。
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Research Products
(16 results)