2012 Fiscal Year Annual Research Report
臨床教育のビデオエスノグラフィー:高等教育における臨床教育場面の経験的比較研究
Project/Area Number |
21330118
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
樫田 美雄 徳島大学, 大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部, 准教授 (10282295)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 素子 上越教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (70413292)
宮崎 彩子 大阪医科大学, 医学部, 講師 (20298772)
阿部 智恵子 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (80337427)
北村 隆憲 東海大学, 法学部, 教授 (00234279)
米田 健一 鹿児島大学, 大学院司法政策研究科, 教授 (20283856)
真鍋 陸太郎 東京大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30302780)
岡田 光弘 国際基督教大学, 付置研究所, 準研究員 (30619771)
中塚 朋子 奈良女子大学, 人間文化研究科, 博士研究員 (50457131)
藤崎 和彦 岐阜大学, 医学部, 教授 (60221545)
|
Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
|
Keywords | エスノメソドロジー / ビデオエスノグラフィー / 会話分析 / 高等教育 / 法科大学院 / 模擬法律相談 / 実践教育 / コミュニケーション |
Research Abstract |
本年度は、2年連続のリアル法律相談(弁護士と一般相談者)のビデオ撮影に成功し、その即時分析とフィードバックに進むことができた。また、模擬法廷の分析を進めるとともに、法科大学院における実際の授業の状況の精密な撮影も5月に行うことが出来た。以下、それらのデータから得られた成果を述べる。 まず、専門職論的観点からの成果について。従来からの「医療面接」データとの対比から、同じ専門職であっても、市民からの期待の違いが、相談時のコミュニケーションスタイルの違いにつながっている様子がみてとれた。具体的には、法律相談の場合、専門職(弁護士)からの助言は、それが法的に適切な助言であることのみが、市民から期待されているのに対し、医療相談の場合、専門職(医師)からの助言は、それが単に医療的に適切な助言であることだけではなく、クライエント(患者)の生活面まで含めた全面的な問題解決にも繋がる形で適切な助言であることが、市民から期待されていた(背景は猪飼2010:9&227を参照)。 ついで、実践高等教育学からの成果について。模擬法廷の尋問場面の分析においては、予期された展開になっていない場合の検察官役法科大学院生側の受け答えに、コミュニケーション上の混乱が見られること,また、犯人役側には尋問に答えないことの戦略性等が発見され、より実践的な尋問訓練の可能性が見いだされた。 これらは、臨床法学教育学会で報告された。また、日本社会学会大会では、樫田を企画者とするテーマセッションを設定し、4氏(五十嵐、岡田、北村、真鍋)からの報告を行った。さらに、『法曹養成と臨床教育』誌に紹介論文を米田が執筆し、『鹿児島大学法学論集』(第47巻2号)に特集「臨床法学教育のビデオエスノグラフィー」(225頁~269頁)を組んだ。このほか社会還元企画として、日本質的心理学会の質的心理学研究法セミナーで、研究法の講習を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(21 results)