2011 Fiscal Year Annual Research Report
知的財産教育としての方言・地域語教育の方法・教材開発に関する実践的・提案的研究
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21330197
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
児玉 忠 弘前大学, 教育学部, 教授 (50332490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 雅子 山形大学, 地域教育文化学部, 教授 (40194451)
遠藤 仁 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (20160400)
位藤 紀美子 京都教育大学, 学長 (80027713)
植山 俊宏 京都教育大学, 教育学部, 教授 (50193850)
田中 俊弥 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (40252746)
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Keywords | 知的財産 / 方言・地域語 / 教材研究 / 授業実践 |
Research Abstract |
本科研の最終年度となる平成23年度は、以下の内容を目的として研究を行った。 (1)開発した教材集による試行的実践 (2)教材集の作成、および研究のまとめ まず、「(1)開発した教材集による試行的実践」についてだが、小学校・中学校のそれぞれの揚で試行的な授業を実施した。小学校では、佐藤明宏氏が香川大学教育学部付属坂出小学校で3年生を対象に「方言詩を作ろう」という単元で実施した。また、千々岩弘一氏は天城町立岡前小学校で「方言詩を作ろう」という単元で授業を実施した。中学校では、千々岩弘一氏が鹿児島県熊毛郡南種子島町立南種子中学校で1年生の2クラス合計57名の生徒を対象に「文章表現に活用することで方言・地域語の価値を再認識しよう」という単元で実施した。 次に、「(2)教材集の作成」に関しては、小川雅子氏が『日本わらべ歌全集3「秋田山形のわらべ歌」』(柳原書店昭和56年)の分析・考察を通して、知的財産としての側面から方言・地域語教材としてのわらべ歌の特徴を分析的に明らかにした。また小川氏は、テレビドラマ「おしん」の教材化にも挑戦した。しかし、教材集を用いた授業実践にかける段階までには至らなかった。 また、河野智文氏は、平成20年版の学習指導要領における「方言と共通語」の扱いがこれまでとは異なる点に注目し、その特徴を明らかにする基礎的な研究を行った。 以上、平成23年度も前年度と同じく教材集作成に向けての分析・考察作業、および小中学校での実験的な授業実施といった形で、研究を推進することができた。しかしながら、教材集の作成に関しては当初の目的に届かなかったうらみが残る。今後の課題としたい。
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