2011 Fiscal Year Annual Research Report
対話による意味生成的な美術鑑賞教育の地域カリキュラム開発
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21330204
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
上野 行一 帝京科学大学, 子ども学部, 教授 (40284426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 高明 聖徳大学, 児童学部, 教授 (80413904)
三澤 一実 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (10348196)
一條 彰子 独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館, 企画課, 主任研究員 (40321559)
岡田 京子 国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発課, 教育課程調査官 (40615506)
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Keywords | 美術 / 美術館 / 鑑賞 / 対話 / カリキュラム |
Research Abstract |
23年度は、研究の目的で示した3つの究明課題のうち課題(2)ならびに(3)に関して研究をおこなう予定であったが、震災による予算執行の遅れのため課題(3)については授業実践・検証が遅れ未達となった。 課題(2)カリキュラム開発と指導書の作成 課題(3)作成した指導書を活用した対話による意味生成的な授業の実践と検証 課題(2)については北九州市立美術館の所蔵作品および府中市美術館の所蔵作品を用いたカリキュラム開発を行い、指導書を作成した。地域の美術館が所蔵する作品を用いた小・中学校9年間一貫の鑑賞教育のカリキュラム開発は全国で初めての試みであり、今回の成果が他の自治体に波及し、各地でこうしたカリキュラム開発が検討、実施されることが期待される。 カリキュラムをもとにした指導書の作成にあたっては、昨年度より継続して学習指導案の検討会議を行い、23年9月までに授業を実施した。北九州市地域では31回993名の児童を対象に授業を行い、府中市地域でも17回の授業を行いそれぞれの結果を指導書にまとめた。 指導書は北九州市版、府中市版と2種作成し、それぞれ3000部印刷した。 これらの研究成果については、24年1月21・22日に文部科学省講堂にて成果報告会(第7回美術鑑賞教育フォーラム)を開催し、発表と研究討議を行った。参加者はのべ440名であった。また作成した指導書は参加者に配布し、それぞれの地域におけるカリキュラム開発の資料として活用されることが期待される。 今後の課題として、開発したカリキュラムにそった小・中学校での教育計画作成、指導書を活用した授業実践等が課題として考えられる。また、教育課程が似ている韓国での地域カリキュラム開発についても着手しているので、今後推進していきたいところである。
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Research Products
(13 results)