2011 Fiscal Year Annual Research Report
離島、僻地の聴覚障害児のためのバーチャルクラスルームを介した遠隔指導に関する研究
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21330210
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Research Institution | Tsukuba University of Technology |
Principal Investigator |
石原 保志 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (70212917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正幸 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 教授 (50215365)
三好 茂樹 筑波技術大学, 障害者高等教育研究支援センター, 准教授 (80310192)
土田 理 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (10217325)
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Keywords | 聴覚障害児・者 / 特別支援教育 / 遠隔指導・支援 / 離島、僻地 / インクルーシブ教育 / 通級指導 / 障害認識 |
Research Abstract |
1.鹿児島県離島・僻地の聴覚障害児を対象とした多地点参加型遠隔授業の試行と評価 1)バーチャルクラスルーム用Webサイトを利用した遠隔授業の実施 本研究により昨年度開発したWebサイト上で、離島、僻地の聴覚障害児が参加する多地点参加型遠隔授業を複数回実施した。聴覚障害教育の専門性を有する難聴児通級指導教室(特別支援学級)教員が、離島の特別支援学級に通級する難聴児(計5名)に対して、ゲーム形式及び交流形式の授業を展開した。 2)バーチャルクラスルームの評価 上記1)の授業について、参加児童が通級する特別支援学級の教員及び授業担当教員を対象とした質問紙調査を実施した。質問事項は「通信環境の適否(画像、音声の状況)」「バーチャルクラスルームが児童に及ぼす影響」であった。通信環境については、画像の鮮明度、動きには問題はないものの、音声の受信に関しては改善の余地があることが明らかにされた。また児童への影響として、障害認識が促される旨の回答が多く見られた。 2.長崎県離島域の聴覚障害児に対するバーチャルクラスルーム実施環境の調査、整備 長崎県内の特別支援学校が核となり、離島域の聴覚障害児・者に対してバーチャルクラスルームを実施するための通信環境の調査と、機器環境の整備を行った。先ずは特別支援学校間で遠隔交流を試行し、次年度中に、離島の特別支援学級に通級する難聴児を対象とした遠隔授業を実施することとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
離島、僻地の通常学級に在籍する聴覚障害児が、バーチャルクラスルームを介した遠隔指導、支援を通して、居住地区に居ながら他の聴覚障害児との間で相互啓発し、自立活動領域の学習をする機会を提供することができた。また質問紙調査を通して、指導、支援の効果について検証するための材料を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
・これまで本研究の対象としてきた児童の縦断的変化について、障害認識を中心に検証していく。この際に、インクルーシブ教育が抱える課題に対して、バーチャルクラスルームがどのような影響を及ぼすのかを検討する。 ・本研究を遂行するにあたり、教育行政区分を超えた組織間、個人間(教員)の連携が必要となっているが、連携に際しての課題を明らかにしていく。
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