2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
花村 昌樹 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 教授 (60189587)
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Keywords | 代数サイクル / コホモロジー / チャウ群 / 三角圏 |
Research Abstract |
1.混合モティーフ層とquasi-DG圏 (1)代数多様体S上を固定し,S上の代数多様体X,Yに対し,XからYへの相対correspondence(代数的対応)のなすサイクル複体を定義し,correspondenceの合成を定めることができることを示した.Sが体の場合には,これはXとYの直積のサイクル複体によって与えられるが,相対的の場合の構成はずっと複雑であった. (2)上の複体をもちいて,S上の代数多様体のなす圏にquasi-DG圏の構造を導入できることを示した.Quasi-DG圏とは代表者の考えたDG-圏の一般化であり,写像の合成が「ホモトピーの意味で」しか定義されていないものである. 詳細はプレプリントMixed motivic sheaves I,IIにまとめられた. 2.混合Tateモティーフ層の理論の比較 Bloch-Krizの構成した混合Tateモティーフのアーベル圏MT(k)と,私の構成した混合Tateモティーフの三角圏DT(k)を,各々に対して存在するエタールコホモロジー関手もこめて比較した.具体的には,DT(k)のある部分圏からMT(k)への関手を構成し,それがエタールコホモロジーと両立することを示した.その過程で,混合Tate型のガロア表現のなす圏に対応するHopf代数の構成を具体的に行った. 3.相対モティーフの有限次元性(木村俊一氏との研究) 体の上のモティーフについて,その「有限次元性」予想は曲線の場合に知られているので,その相対的な拡張を目的とした. 曲線上の曲線退化族について,その自己直積の直和因子であるような相対モティーフを調べた.特にChowモティーフについての有限次元性についての部分的結果を得た. また,有限次元モティーフの自己準同型がべき零である,という主張のひとつの形を示した(得られた主張が応用を持つ形であるかは,まだ不明である.)
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Research Products
(3 results)