2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340003
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
山形 邦夫 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 教授 (60015849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊山 修 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70347532)
越谷 重夫 千葉大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30125926)
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Keywords | 有限次元多元環 / 加群 / 自己入射多元環 / 群環 / 表現 / 圏 |
Research Abstract |
本年も引き続き有限次元多元環の構造や有限次元多元環の表現の成す圏(加群圏)の性質を調べる研究を行い、重要な成果を多く得ることができた。 一般の有限次元多元環の表現については、50年以上前に森田紀一によって行われた加群圏の同値と双対に関する研究において確立された森田理論の見直しを行った。その結果、自己入射多元環を含む広いクラスを形成する多元環に対して森田が与えた多元環構造定理での多元環の特徴づけは、ある両側加群への多元環の作用に関する極めて単純な性質と同等であるという全く異なる観点からの見直しに成功した。さらに森田によって発見された多元環をホモロジー次元によって一般化する研究も行い、森田理論をより広いクラスの多元環に拡張する基礎を確立した。これらは代表者が中心となって行われた成果であるが、圏同値や有限群の表現については分担者が中心となって研究を行った。圏同値については、単純特異点とディンキン・クイバー上の道多元環との間に存在する或る圏同値に関する古典的な事実を体系的な枠組みでとらえ直し、ある種の多元環の圏同値として大きく一般化することに成功した。有限群の表現については、基礎環が有限群のブロックである場合についてその上の加群圏の代数的構造について研究し、表現型がワイルドである場合に関して、40年以上未解決であった問題を解決した。さらに森田同値の違いを除いた表現を決定して表現論の研究を進展させた。 昨年度(2010年度)開催した多元環の表現に関する国際研究集会の成果を2011年9月にヨーロッパ数学会より出版した。また科学研究費補助金を受けて行ってきた研究の纏めとして研究成果の出版を海外共同研究者と企画し、第一冊目を2011年ll月にヨーロッパ数学会より出版した。第二冊目の出版も現在準備中である。
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Research Products
(14 results)