2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340053
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久保野 茂 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (20126048)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 英斉 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (30376529)
寺西 高 九州大学, 大学院・理学研究院, 准教授 (10323495)
岩佐 直仁 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (50322996)
加藤 静吾 山形大学, 理学部, 名誉教授 (70013422)
西村 俊二 理化学研究所, 仁科加速器センター, 先任研究員 (90272137)
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Keywords | 水素の爆発的元素合成過程 / 新星・超新星の元素合成 / 低エネルギーRIビーム / 陽子過剰核のα共鳴 / vp過程 / p核生成 / アクティブ標的 |
Research Abstract |
平成22年度は、下記の4課題を計画した。各々について、成果を報告する。 (1)11C+αの共鳴散乱実験データの解析 平成21年度の行った表記実験で得たデータの解析がほぼ完成し、論文の執筆を開始した。一部は、学生の学位論文としてもまとめられる予定である。これまで全く測定の無かったα共鳴散乱のデータと、(α,p)反応断面積を解析することにより、 11C(α,p)14N天体核反応の爆発温度領域での断面積が初めて直接測られた。また、残留核が第一励起状態にある反応断面積は、これまでの理論的予想に反して、一桁近く小さいことが判明した。これらの結果を踏まえて超新星初期におけるこの反応の役割の検討を進めている。 (2)アクティブ標的型MSTPCの製作・テスト 大効率で、不安定核を含む天体核反応測定のために製作した、Multi-samphng time projection chamber(MSTPC)のビームテストを陽子ビームを用いて行い、大効率で、しかも5x10^5ppsの高係数率で働くことを確認し、下記実験に供した。 (3)18Ne+α散乱研究実験遂行 開発に成功した上記MSTPCを用いて、18Ne+α散乱、及び18Ne(α,p)21Na天体核反応の測定実験を行った。必要なデータの収集に成功し、現在データ解析を進めている。 (4)30S+α散乱実研究験遂行 関連研究課題として、30S+α散乱の研究を同じくMSTPCを用いて行い、必要なデータの収集に成功した。このデータ解析も並行して進めている。
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Research Products
(4 results)