2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21340065
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
千葉 順成 東京理科大学, 理工学部・物理, 教授 (50126124)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
炭竈 聡之 東京理科大学, 理工学部, 助教 (20392003)
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Keywords | 不安定核 / 加速器実験 / ベータ崩壊 / 寿命測定 / 元素合成 / データ収集効率化 / Zr-110 |
Research Abstract |
平成23年度は、平成21年度秋の実験データを解析するとともに、効率化するための検討を行った。 以下に詳しく述べる。 ベータ崩壊事象はビーム事象と独立に発生し、かつ両事象を同一の検出器で測定するため、両事象を効率良く収集するためには工夫が必要であった。新たに開発したタイムスタンプモジュールを用いた新しいデータ収集システムは設計通り動作し、効率的なデータ収集ができたことは以前に記した。ゲルマニウム検出器に関しては、検出器からの信号を2つに分けて独立にデータを収集し、両者の比較からより高精度のデータを得る試みを行った。一部のモジュールの仕様に不備があったため、現在改良を依頼中である。タイムスタンプ用のデータ解析フレームの設計・製作を行い、動作確認した。 RIBF加速器でウラン238を一次ビームとして不安定核二次ビームを生成させ、その二次ビーム中に含まれるZr-110周辺の不安定核に焦点を絞り、ベータ崩壊の寿命やベータ崩壊後のガンマ線放出、さらには二次ビーム中に少量含まれるアイソマーからのガンマ線を同時に測定し、そのデータ解析を行った。複数の不安定核について世界で初めてベータ崩壊の寿命が測定できた。Zr-110周辺の不安定核の寿命は宇宙における元素合成プロセスにとって非常に重要なデータであり、今後の進展が期待できる。また、ガンマ線の測定により、この領域の原子核構造に関する新しい知見が得られており、核の形状等に関しての研究も進展した。これらの成果について、国内外の研究集会で口頭発表するとともに論文としてPRL等に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
RIBF加速器の故障等により実験実施時期が1年近く遅れたものの、実験そのものは非常に順調に進み、本科研費で購入した電子回路も期待した性能を発揮した。データ解析も順調に進展し4篇の論文発表ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
H24年度は本科研費の最終年度であり、主たる活動は研究成果の発表である。研究計画遂行上の問題点はない。
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Research Products
(7 results)