2010 Fiscal Year Annual Research Report
脳波(EEG)と機能的電気刺激(FES)による運動機能再建手法の開発
Project/Area Number |
21360201
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
伊藤 宏司 立命館大学, 総合理工学研究機構, 教授 (30023310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 敏之 東京農工大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (60323820)
永井 清 立命館大学, 理工学部, 教授 (40198289)
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Keywords | 電気刺激 / 脳波 / 脳・神経 / リハビリテーション / 医療・福祉 |
Research Abstract |
本研究は,脳卒中リハビリテーションを運動学習の視点からとらえ,脳波(EEG)から得られる運動意図をもとに機能的電気刺激(FES)により筋を収縮させ,その結果生じる感覚フィードバックを脳に戻すことによって学習を促進させる運動機能再建手法を開発することを目的としている.大脳皮質運動野は,運動前野,補足運動野,大脳基底核を中心として生成される運動イメージ・プランを受けて,小脳との機能連携のもと,筋への運動指令を脳幹・脊髄系へ出力する.その際,運動前野を中心として生起される運動イメージ・プランと自己受容体性感覚からのフィードバック信号が同時に運動野に入力されることが運動学習に必須である 本年度は,FES電気刺激による自己受容体性感覚フィードバックと脳波(EEG)特に,事象関連脱同期(ERD)の関係を17名の被験者について実験的に解析した.その結果,電気刺激による筋紡錘および関節受容器からのフィードバックが運動野およびその近傍のERD生起に最も寄与していることが示唆された.このことは,運動野付近の脳波(ERD)により運動意図を識別し,そのタイミングに合わせて当該筋群をFESで駆動させ,体性感覚信号を感覚野さらには運動野にフィードバックする運動機能回復訓練システムが有効に働く可能性を示唆している 次年度は,より効果的なシステム開発を進めるとともに,より多くの脳卒中などの運動機能損傷患者による検証を進めていく予定である
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Research Products
(3 results)