2010 Fiscal Year Annual Research Report
半導体ナノワイヤーアレイの電気化学的テーラリングと光エネルギーデバイスへの応用
Project/Area Number |
21360363
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
本間 敬之 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80238823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福中 康博 早稲田大学, ナノ理工学研究機構, 教授 (60111936)
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Keywords | 電気化学反応 / シリコン電析 / 光エネルギーデバイス / ナノ構造形成 / 反応解析 / ナノ材料創製 |
Research Abstract |
本研究はイオン液体中のSi電気化学プロセシングによる大面積・高効率ナノ構造太陽電池デバイス形成のためのプロセス確立を目的としている.本年度は,析出過程のin situ計測のための基礎検討として,まず水溶液中のCu電析過程を対象にEQCM計測手法の確立を行った.続いてイオン液体中からのSi電析挙動を解析するため,TMHATFSA(blank)および0.1M SiCl4/TMHATFSA電解液におけるCVおよびEQCMを測定した.blank結果は-3V付近からイオン液体の分解が開始することを示唆した.一方0.1M sicl4/TMHATFSAの結果では-2.4V付近でSi電析反応が起こっていることが示された.また,分解したイオン液体がSi薄膜中に取り込まれた可能性も示唆された.次に析出電位のSi薄膜析出挙動への影響を検討するため,印加電位-2Vおよび-3Vで電析を行った.析出した膜に対するGDOES解析の結果から,-2Vの電析膜に比べ,-3VのものではCやS元素がより多く検出された,このことから,卑な電位においてSi膜中へイオン液体が取り込まれていることが推察された. さらに,ナノ構造体形成のためのパターン基板の形成について検討を行った.前年度の検討により得た,ナノインプリント法によるパターン基板の形成およびそのために必要となるモールドの形成手法についてさらに検討を進め,より均一かつ精密にパターン基板を形成できるプロセスを確立した.これを基に150nm径の高密度パターン基板へのSiパターン電析を実現した.さらにより微細なパターンを形成するため,電子線リソグラフィー法による基板形成についても検討を行い,プロセス条件下におけるレジスト材料の化学的耐性などに関する知見を得た.これらの成果を基に次年度はさらなる高精度化を進める予定である.
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Research Products
(8 results)