2011 Fiscal Year Annual Research Report
HIV薬剤耐性検査のためのパイロジェノタイピング手法の開発
Project/Area Number |
21360408
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
竹山 春子 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60262234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉浦 亙 (独)国立病院機構名古屋医療センター臨床研究センター, 感染免疫研究部, 部長 (70300936)
モリ テツシ 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (00590100)
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Keywords | パイロシークエンス / HIV / 同時並列個別増幅 / ゲノム / 多様性解析 / シングルセル解析 / quasispecies |
Research Abstract |
HIVには、遺伝子内に多数変異が存在するが宿主細胞中における同一遺伝子内、コピー間でも変異が存在する。これらの配列を決定するためには、次世代シークエンスの一つであるパイロシークエンス法が有効であるが、少ないターゲット量ではその解析精度は非常に低いのが現状である。本年度は、より効率的に精度よく微量サンプルからのシークエンス解析を可能とするために、ターゲット遺伝子の一分子シークエンスのためのプロトコルの確立を行った。特に、蜂の巣構造を持つ多数のボア数を持つキャピラリープレートをチャンバーとして、一分子PCRが可能かどうかを検討し、さらにはその効率についても検討した。結果、効率よく分子増幅がされていることが確認された。 次に、HIVの特徴である多様なウイルス準種(quasispecies)の構築における免疫逃避機構を解析するため、HIVのCCR5指向性とCXCR4指向性のスペクトラムがどのように推移するかについて解析を行ったところ、HIV感染者459例中、RNAから393例、プロウイルスDNAから329例の解析に成功した。このうちサブタイプBと判定されたのは381例で、未治療269例、既治療7l例だった。判定閾値(FPR)が5%,10%,20%それぞれの場合について指向性を判定した結果、X4型の割合はRNAでは未治療:既治療6.3%;18.6%(FPR5%)、14.3%:27.9%(FPR10%)、26.2%:37.2%(FPR20%)だった。免疫逃避あるいは薬剤投与による逃避が感染個体内のquasispecies形成に及ぼす影響を解析するために次世代シーケンサーによる配列解析も行っているが、通常の解析ソフトウェアでは人工的なエラーと実際の置換の識別が困難なことから、現在バイオインフォマティックス研究者と解析手法(プログラム>の検討を行っている。
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Research Products
(4 results)