2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21360437
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
寺尾 裕 Tokai University, 海洋学部, 教授 (10138638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
砂原 俊之 東海大学, 海洋学部, 准教授 (40276788)
坂上 憲光 東海大学, 海洋学部, 准教授 (20373102)
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Keywords | 波浪推進船 / 実海域試験 / 小型自走模型 / 波エネルギー利用 / 推進装置 / 減揺装置 |
Research Abstract |
地球環境の問題からも、船舶にも自然エネルギーの利用の研究の必要性が強く求められている。ここで検討している波浪推進装置は、海洋の自然エネルギーのうち、今まで未利用であった波エネルギーを船舶の推進に利用するという新たな可能性をひらく物である。この装置は単純な水中翼部を船体前部に持ち、波力を船舶の推進力に直接変換する物であるとともに、波浪中の船体運動を小さくする減揺装置としての高い機能を有する。その性能は正面向波状態でも波漂流力に打ち勝ち、波に向かい進むことが可能であり、また本プロジエクトで開発している装置は波の全方向において船体の推進力を発生可能な装置である。また運動減少効果はPitch、Rollでは50%までの性能を発揮できる。本装置の実用化に向けての取り組みとして、2008年にはマーメイドIIを用い、ハワイ-日本までの7800Kmの波浪と波浪推進のみを利用して航海を行い、その実用性を示す事が出来た。しかし、その時には航海の安全優先という制約や、計測装置の不備があり、十分な船体運動や翼や船体強度に関するデータが蓄積されていない。ここではそれらを補い、将来の実用化に向けてのデータ蓄積のために、小型のAVとして自走実験を海上で行う事を考えている。この小型模型船はGPSを搭載し、自ら定められた航跡をたどり自動的に様々なデータを蓄積する機能を付与する。本年度はそのための小型波浪推進船の模型船の開発と制作、計測制御装置の開発および、解析システムの整備を行い、次年度の実海域走行の計測に備えた。
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