2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21370010
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
堀 道雄 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 名誉教授 (40112552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 耕作 高知大学, その他の研究科, 教授 (20200587)
幸田 正典 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (70192052)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 頻度依存淘汰 / 国際研究者交流 / ザンビア共和国 / 左右性 / 多型維持機構 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、タンガニイカ湖と琵琶湖において、魚類の定期サンプリングを行い、魚類の左右性の比率の年変化についてのデータを集積した。さらに、同じく前年度に引き続き、タンガニイカ湖と琵琶湖において、魚食魚の胃内容分析を行い、交差捕食の卓越に関するデータを集積した。これらの分析を総合して、群集レベルにおける魚類の左右性の動態についての論文を作成中である。 さらに、モデル生物の魚類であるメダカとゼブラフィッシュ、およびシクリッドの1種を用いた交配実験をF2世代まで行い、その分離比の分析から左右性の遺伝様式がメンデル遺伝であることを実証した。 また、無脊椎動物の左右性についての探究を進めた。すでにエビ類の形態的および行動的左右性については発表しているが、今年度は特に淡水性ザリガニと海洋無脊椎動物のコウイカ類の左右性を分析した。まずアメリカザリガニの形態と行動について解析し、エビ類・カニ類と同様の左右性であることを実証した。 次に頭足類の代表としてモンゴイカを選び、その甲の反りを計測し、個体ごとに右に凸の右型と左に凸の左型があり、集団としては二山型の分布となることを示した。次に稚イカを用いて飼育下での捕食および被食行動の観察を行い、個体ごとに利きを示すことを実証した。そして甲の反りと行動の利きが対応すること、すなわちイカ類にも魚類と同様の左右性が存在することを実証した。そして交配実験による子の分離比からこの左右性は遺伝的基盤を持つことも確認した。さらに集団レベルの左右性の動態について、フィリッピン海パナイ島周辺でのアジアコウイカと被食者のエビ類の左右性の動態を解析した。すなわち10年間年4回のサンプルを用いて、集団の左右性の比率の変化を解析し、それぞれの比率は約3年の周期で振動していることを示し、コウイカとエビの左右性も捕食・被食の相互作用によって駆動されていることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(14 results)