2012 Fiscal Year Annual Research Report
養殖現場を視野に入れた魚類ウイルスRNAワクチンの実用化
Project/Area Number |
21380112
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉水 守 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 特任教授 (40122915)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠井 久会 北海道大学, 水産科学研究科(研究院), 准教授 (50399995)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ウイルス / ワクチン / インターフェロン / 魚病 / 免疫 |
Research Abstract |
本研究の目標はインターフェロン(IFN)を利用することで、簡便かつ実用的な魚類ウイルスに対する免疫方法を確立することにある。すなわちIFN誘導物質である合成二本鎖RNA[Poly(I:C)]を投与することで、魚を一過性の抗ウイルス状態とし、この間に病原性ウイルスに暴露させることで、ウイルスに対する特異免疫を誘導することを計画した。 今年度は、まずPoly(I:C)の魚に対する毒性および残存性をヒラメおよびサケを対象に検討した。平均体重8.2g のヒラメを17℃あるいは13℃で飼育し、800, 400, 200 および100 μg/尾となるようPoly(I:C) を筋肉内接種し、その毒性について検討した。17℃飼育区では、800μg/尾接種区で1尾死亡したが、400μg/尾以下の接種区では死亡は認められなかった。しかし、200μg/尾接種区の16.7~33.3%で接種部位の周辺の皮膚に赤変および潰瘍が認められた。一方、13℃飼育区では、100μg/尾接種区の33.3%に、また800μg/尾接種区では83.3%に死亡あるいは潰瘍が認められた。1,000μg/尾接種のサケでも同様に低水温の方が障害は大きく現れた。次いで、Poly(I:C) 投与魚のインターフェロン誘導の指標として、Mx遺伝子の発現をイシダイを対象に観察し、その発現を確認した。 以上、Poly(I:C)は低温下で毒性を示すことが明らかとなったが、その濃度は昨年度までに検討してきた用法・用量の10~20倍濃度であり、実用上問題はないと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(18 results)