2009 Fiscal Year Annual Research Report
インデックスタイプの農業保険と農業者のリスク意識の解明
Project/Area Number |
21380141
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Research Institution | Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries |
Principal Investigator |
吉井 邦恒 Policy Research Institute, Ministry of Agriculture, Forestry and Fisheries, 上席主任研究官 (00356297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大山 達雄 政策研究大学院大学, 政策研究科, 教授 (30134323)
長谷部 正 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10125635)
勝又 健太郎 農林水産政策研究所, 主任研究官 (10356298)
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Keywords | 地域インデックス保険 / 農家アンケート調査 / 農業共済 / 収穫量 / 作況指数 |
Research Abstract |
(1)全国農業共済協会の協力を得て、全国21道県の約3千戸の農家を対象に、地域インデックス保険等の保険需要に関するアンケート調査を実施した。その結果は集計中であるが、地域インデックスタイプの収量保険については、約6割の農家が加入を検討しても良い旨回答している。アンケート調査と並行して、3道県の農業共済団体の職員(約60名)に対して、地域インデックス保険等の新しい保険について聞き取り調査を行ったところ、職員のほとんどが「農家は地域インデックス保険には関心を示さない」という意見であり、農家アンケート結果と農業共済団体職員の意識のズレが明らかになった。 (2)文献やウェブサイトから入手した資料に基づき、アメリカ・カナダの農業保険及び農業経営安定対策の最新動向を分析するとともに、オーストラリア、ギリシャ・キプロスの農業保険について概要を整理した。また、欧州での現地調査により、ギリシャでは強制加入の農業保険が実施されているという欧州委員会等の既存文献の記述は適当ではなく、保険料を強制的に徴収するシステムの農業保険が実施されていることが明らかになった。 (3)4道県の約3万戸の農業共済に加入している組合員個別データを借用し、農家ごとに作付している作物とその基準収穫量を把握できるデータベースを作成した。さらに、地域インデックスタイプの保険に関するシミュレーション分析を行うため、天候等による当該年の収穫量(作況指数)の変動に応じて各農家の収穫量も変動させることができるモデルを構築した。
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