2012 Fiscal Year Annual Research Report
アラキドン酸代謝酵素遺伝子改変マウスを用いた環境化学物質の新奇毒性発現機構の解析
Project/Area Number |
21390036
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
原 俊太郎 昭和大学, 薬学部, 教授 (50222229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中谷 良人 昭和大学, 薬学部, 准教授 (80266163)
桑田 浩 昭和大学, 薬学部, 講師 (80286864)
依田 恵美子 昭和大学, 薬学部, 助教 (60527183)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 環境化学物質 / プロスタグランジン / ホスホリパーゼA2 / アラキドン酸代謝 / 遺伝子改変マウス |
Research Abstract |
本研究では、アラキドン酸代謝酵素遺伝子改変マウスを用い、環境化学物質の生体内標的としてアラキドン酸代謝酵素に注目するという、これまでの研究とは異なる視点で、環境化学物質の新たな毒性発現機構を明らかにすることを目的としている。本年度は以下の点を明らかにした。 1. sPLA2の生体内機能解析:高脂肪食を与えたときに見られるメタボリックシンドローム様病態が、sPLA2アイソザイムのうち、VおよびXのKOマウスでは増悪化、IIIのKOマウスでは改善されることを見いだした。sPLA2分子群が全身性の代謝制御に多様に関わることが強く示唆された。また、XIIAのKOマウスを用い、本酵素がマスト細胞の活性化に関わることを見出した。 2. iPLA2の生体内機能解析:iPLA2γ KOマウスの表現型についてさらに検討を行い、本酵素が血小板活性化、マスト細胞活性化に関わることを見出した。また、iPLA2γの全身性過剰発現マウスは、胎生致死になることも明らかにした。 3. mPGES-1、PGISの生体内機能解析:mPGES-1およびPGISについては、昨年度までに引き続き、化学発がんへの関与について検討を進め、発がんの多くの段階で、mPGES-1が促進的、PGISが抑制的にはたらくことを明らかにした。 4.新たな酸化脂肪酸の検出系の構築:環境化学物質の中には酸化ストレスを惹起し、脂質過酸化を亢進することで毒性を発揮すると考えられるものも少なくない。生じた酸化脂肪酸を代謝するACSL-4という酵素をノックダウンすると、酸化ストレスにより生じる今まで検出できなかった新たな酸化脂肪酸が検出できることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(29 results)