2009 Fiscal Year Annual Research Report
ハブトビン組換え蛋白体の構造と抗血栓活性発現との関係性
Project/Area Number |
21390060
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
小杉 忠誠 University of the Ryukyus, 名誉教授 (80045517)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 真理子 国立大学法人琉球大学, 医学部, 准教授 (40180400)
砂川 昌範 国立大学法人琉球大学, 医学部, 助教 (70325835)
上田 智之 国立大学法人琉球大学, 医学部, 准教授 (80160175)
江口 幸典 国立大学法人琉球大学, 医学部, 准教授 (50160354)
|
Keywords | ハブトビン / 組換え体蛋白質 / 構造機能連関 / 抗血栓剤 |
Research Abstract |
1. 平成21年度の研究課題 ハブトビンの生物学的作用には、脱線維素原作用、内皮細胞からの線溶酵素放出作用、血小板凝集抑制作用がある。ハブトビン分子内には、これら3つの抗血栓機能の発現に一致する構造的部位が存在していると推察される。そこでハブトビンの構造解析を遺伝子工学的手法により行い、次いで各構造部位の組換え変異体を作製し、それらのもつ抗血栓作用を調査し、機能発現の責任構造を特定する。平成21年度では、ハブトビンcDNAからの断片化組換えハブトビン蛋白変異体(habu-mut1, habu-mut2, habu-mut3, habu-mut4)の作製を目的として研究を実施した。 2. 平成21年度の研究成果 各組換え断片化ハブトビン蛋白変異体のC末端にHis-Tag配列を含む目的配列をトランスファーベクター(pPSC12)に導入し、発現ベクターを作製した。目的配列の導入はDNA配列解析により確認した。作製した発現ベクター(habu-mut1、2、3および4/pPSC12)DNAとバキュロウイルス(AcNPV)をSf9細胞ヘコトランスフェクションし、組換え断片化ハブトビン変異体の発現実験を実施した。その結果、habu-mut2およびhabu-mut3蛋白変異体は培養液上清への分泌が確認されたので、得られた上清をNiアフィニティーカラムに吸着させた後、イミダゾール濃度をステップワイズに順次増加させ、組換え蛋白の溶出を行った。得られた各フラクションについてSDS-PAGE及びウエスタンブロッティングを行い蛋白溶出の確認を抗Hisタグ抗体を用いて行った。組換え断片化ハブトビン蛋白変異体溶出分画をプールした後、蒸留水に対して24時間透析を行い、凍結乾燥し、組換え断片化ハブトビン変異体を精製した。habu-mut1およびbabu-mut4蛋白変異体については、細胞画分に発現が認められたが、培養液上清への分泌が確認されなかった。培養液上清への分泌を促進するために、発現ベクターの分泌シグナルの変更または非変性条件下での細胞画分からの精製方法を検討中である。
|
Research Products
(4 results)