2011 Fiscal Year Annual Research Report
多振動体時計の統合:時計遺伝子発現のin vivo-ex vivoイメージング
Project/Area Number |
21390064
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本間 さと 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (20142713)
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Keywords | 生体リズム / 時計遺伝子 / イメージング / ルシフェラーゼ / 視交叉上核 |
Research Abstract |
本研究はin vivoとex vivoメージングを駆使して、多振動体階層構造をもつ哺乳動物の生物時計、視交叉上核(SCN)における組織レベルでのリズム統合メカニズムを総合的に検討した。実験には、各種時計遺伝子レポーターマウスの培養系での発光イメージング、多電極ディッシュ計測とin vivo計測を行った。 1) SCNにおける時計遺伝子発現のin vivo解析:光ファイバーをSCN直上に固定し、発光活性を指標にPer1発現, PER2、Bmal1発現を3種のレポーターマウスを用いて30日以上計測した。3遺伝子発現リズムの位相関係はex vivoとin vivoでほぼ一致しており、in situ hybridizationの結果ともよく一致し、優れた測定系であることが実証された。 2) SCN内の部位特異的振動体を結合する分子機能:細胞内Ca++レベルを1週間連続計測し,すべてのSCN細胞がCa++レベルに明瞭な概日リズムを示すこと、部位特異的振動体内と振動体間の同期メカニズムが異なることを明らかにした。無周期変異と言われたCry1/Cry2欠損マウスのSCN細胞はすべての年齢で概日リズムを発振すること、新生児期のみPER2発現と自発発火活動にSCN内で同期したリズムが確認されることを発見した。新生児期にはCRY非依存性ネットワークが存在し、生後2-3週にCRY依存性の成獣型ネットワークに移行する事が分かった。一方、VPAC2欠損マウスでは、行動には複数のリズム成分があるが、SCNではリズムが持続した。 3) SCN内部位特異的な出力経路:薬理的実験と共培養により、新生児期の細胞リズム同期には神経性と液性因子が関与することを示唆した。 4) 新生児の温度同調:レポーターラットを用い、個体への温度サイクルがリズム位相を変位させること、低温では、振動を減速ないし停止させる可能性を示した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)