2010 Fiscal Year Annual Research Report
CAST法による消化管癌の分泌・膜蛋白探索とmiRNA制御の診断・治療への展開
Project/Area Number |
21390105
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
安井 弥 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40191118)
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Keywords | 消化管癌 / CAST法 / microRNA / 分泌蛋白 / 膜蛋白 / 診断 |
Research Abstract |
CAST法によって食道癌、胃癌特異的膜蛋白・分泌蛋白を同定し、このcore-regulationを担うmicroRNA(miRNA)を明らかにすることにより、根幹的な診断・治療開発を目的として、本年度は以下のとおり実施した。 1)CAST法による胃癌特異的膜蛋白・分泌蛋白コード遺伝子の同定と機能解析 胃癌細胞株3株と正常胃粘膜組織のCASTライブラリーを作成、5664コロニーについてシークエンスを行ない、620遺伝子を同定、その内、30%以上が膜蛋白、10%程度が分泌蛋白コード遺伝子であった。正常胃粘膜との比較および定量的RT-PCR法での発現検証において胃癌に特異性の高い遺伝子群を抽出した。DSC2は、CDX2で発現が制御され、腸型粘液形質と相関を示したが、予後とは関係なく、si-RNAを用いた検討で増殖能、浸潤能に影響を及ぼさなかった。同様に見いだしたTSPAN8は、胃型粘液形質と関連し、陽性例は予後不良であり、増殖、浸潤が抑制された。また、スキルス胃癌2例、1632クローンの解析で、TM9SF3を同定した。 2)胃癌における網羅的miRNA発現解析と標的遺伝子の同定 miRNAマイクロアレイを用いた胃癌の解析で、miR-148aが胃癌で発現低下し、miR-143,miR-145が低分化癌で発現亢進することを見いだした。PicTar等のアルゴリズム解析および強制発現/ノックダウン系を用いた検討で、EGFRおよびMMP-7が抑制型標的遺伝子であり、増殖能。浸潤能を制御していることが明らかとなった。過剰発現するmiR-143は、KRAS、ERK5、DNMT3A、versicanなどを標的とし、細胞外へ分泌されることを確認した。パラクリンファクターとして癌細胞・間質相互作用に関わる可能でいがあり、間質細胞との共培養系を用いて解析を進めている。
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[Journal Article] Relation between microRNA expression and progression and prognosis of gastric cancer : a microRNA expression analysis2010
Author(s)
Ueda T, Volinia S, Okumura H, Shimizu M, Taccioli C, Rossi S, Alder H, Lin CG, one N, Yasui W, Yoshida K, Sasaki H, Nomura S, Seto Y, Kaminishi M, Carin GA and Croce CM
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Journal Title
Lancet Oncol
Volume: 11
Pages: 136-146
Peer Reviewed
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