2009 Fiscal Year Annual Research Report
癌患者における血中循環癌細胞の特性解析と癌転移動態の分析に関する研究
Project/Area Number |
21390181
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
戸井 雅和 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (10207516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石黒 洋 京都大学, 医学研究科, 講師 (20422925)
大野 真司 独立行政法人国立病院機構九州がんセンター, 乳腺科, 部長 (50203881)
岩田 広治 愛知県がんセンター, 乳腺科, 部長 (90295600)
上野 貴之 京都大学, 医学研究科, 助教 (40452362)
辻 和杳子 京都大学, 医学研究科, 助教 (00531815)
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Keywords | CTC / 乳癌 / EpCAM / CD44 / cytokeratin / M30 / 胃癌 |
Research Abstract |
これまでに乳癌患者111例(転移再発乳癌49例、原発性乳癌62例)に対してCTCの測定解析を行った。 CTCを高感度かつ安定的に検出するための検討として、まず健常ボランティアから得られた末梢血に細胞株の細胞(SK-BR3,MCF7,HCC1954)を加え、細胞の回収率の評価を行った。細胞株別の回収率はSK-BR3 64.9%,MCF-7 64.5%,HCC1954 48.4%)であった。回収率の改善が必要と判断されたため、磁気ビーズにて濃縮する過程と、蛍光免疫染色の過程の両者の効率化を図っている。従来の抗EpCAM抗体磁気ビーズに加えてあらたなマーカーとして抗CD44抗体、抗cytokeratin抗体を用いた磁気免疫測定法を検討している。また、蛍光免疫染色として、抗EpCAM抗体自体による染色により、回収率の改善を図っている。 CTCの特性解析として、細胞死マーカーM30を用いた解析を行い、治療効果との関連性を見出した。結果について、2つの国際学会において発表を行った。 胃癌に対しては、これまでに進行胃がん患者49人に対して、CTC測定を施行した。臨床病期別の陽性率は、Stage IB7.7%,Stage II 0%,Stage III 6.3%,Stage IV 43.8%、全体で18.4%(9/49)であり、臨床的に遠隔転移のあるIV期では高率に検出される傾向である。症例数をさらに増やして治療との相関についても今後解析予定である。
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Research Products
(2 results)