2011 Fiscal Year Annual Research Report
癌患者における血中循環癌細胞の特性解析と癌転移動態の分析に関する研究
Project/Area Number |
21390181
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
戸井 雅和 京都大学, 医学研究科, 教授 (10207516)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石黒 洋 京都大学, 医学研究科, 講師 (20422925)
大野 真司 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究部), 乳腺科, 医長 (50203881)
上野 貴之 京都大学, 医学研究科, 助教 (40452362)
辻 和香子 京都大学, 医学研究科, 助教 (00531815)
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Keywords | CTC / EpCAM / アポトーシス / M30 / P-cadherin / EMT / ZEB1 / 転移 |
Research Abstract |
・これまでに乳癌、胃癌、肺癌を対象にCTCを測定し(2007年10月より通算で乳癌約770検体、胃癌約110検体、肺癌約350検体)、臨床病期とCTC陽性率などについて検討した。 ・CTCの検出に関しては検者間の判定に準の標準化を図り、判定の再現性を検討した。 ・CTCの特性解析ではCTCのviabilityに着目し、判定評価にアポトーシスマーカであるM30抗体を加えた新たなCTC測定システムを構築した。 ・原発性乳癌を主対象に術前化学療法を施行した症例でCTC数の変化、viabilityと治療効果について検討を重ねたところ、CTCのアポトーシスとの関連性が見いだされた。 Cell Search systemの下方検出限界について検討した。健常人からの血液サンプルに1-10個程度の培養細胞を加え回収率をphenotye別に評価した。SK-BR-3が77.8-100%と良好な回収率であったのに対し、MDA-MB-468では0-66.7%であった。 ・CTCを高感度かつ安定的に検出する方法について継続して検討した。subtype別に新たなマーカーを導入し検出感度の向上を図った。Triple negative typeで発現力塙いとされるP-cadherinに対する抗体を用いてCTC検出感度の向上を試みたが、偽陽性を来す白血球を完全に除外することが困難で、実用化には至らなかった。またEpCAM蛋白発現に依存した現状の測定法では、EpCAM蛋白発現の低いCTCの存在が検出感度低下の一因と考えられている。そこでCTCに対してEpCAM蛋白の発現増加をはかり、測定感度を改善することを試みた。乳癌細胞株に対してZEB1siRNAを用いてEMTを抑制することによりEpCAM蛋白発現の増加が示唆された。実際の臨床検体に対してEMTをreverseするにはさらなる検討が必要である。
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Research Products
(2 results)