2011 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現に基づく直腸癌化学放射線療法照射効果予測キットによる個別化治療の確立
Project/Area Number |
21390383
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
渡邉 聡明 帝京大学, 医学部, 教授 (80210920)
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Keywords | 直腸癌 / DNAマイクロアレイ / 照射効果 / 遺伝子発現 / 化学放射線療法 |
Research Abstract |
術前化学放射線療法をより有効に行うために、直腸癌組織の遺伝子発現をDNAマイクロアレイを用いて解析することにより、術前化学放射線療法施行前に、その効果を予測できるか検討を行った。化学放射線療法後に手術施行した直腸癌64症例を対象とした。切除標本の病理学的検討により32症例は、大腸癌研究会取り扱い規約でgrade2以上の照射効果が認められ(responder)、30例はgrade1であった(nonresponder)。化学放射線療法前に採取された大腸癌組織の凍結標本よりbiotin標識cRNAを合成し、Affymetrix社のGeneChipにハイブリダイズして約54,000種類の遺伝子発現解析を行った。46例をトレーニングセットとして、responderとnonresponderの間で、発現の差のあった24遺伝子を抽出した。これらの遺伝子を用いて、照射効果の予測式を作成した結果,93/5%の精度で照射効果の予測が可能であった。次に予測に用いた24遺伝子の発現解析をQuantitative reverse-transcriptase polymerase chain reaction(RT-PCR)により、GeneChip解析結果を検証し、16遺伝子を確定した。予測遺伝子数を16から1遺伝子まで変化させ、あらゆる組み合わせで検討した結果、効果予測の精度は、LRRIQ3,FRMD3,SAND5とTMC7の4遺伝子で予測を行った際に、89.1%と最も高率であった。次に、独立した16例をテストセットとして、検証を行った結果、81.3%の精度で予測可能であった。この4遺伝子によるRT-PCR解析により術前化学放射線療法施行前に、その効果を予測できる可能性が考えられた。
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Research Products
(3 results)