2009 Fiscal Year Annual Research Report
bFGF徐放粒子肺動脈内投与により細血管と肺胞上皮を再生させる肺気腫の治療の研究
Project/Area Number |
21390393
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
横見瀬 裕保 Kagawa University, 医学部, 教授 (80231728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
後藤 正司 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (40398029)
張 性洙 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (00419508)
三崎 伯幸 香川大学, 医学部附属病院, 助教 (50452678)
黄 政龍 香川大学, 医学部, 准教授 (10271511)
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Keywords | 再生医学 / 肺気腫 / 肺胞再生 |
Research Abstract |
肺気腫は罹患患者も多くcommon diseaseであるが難治で根本的な治療は肺移植しかない。しかし、肺移植は恒常的なドナー不足のため標準治療とはならない。b-FGFを徐放するゼラチンビーズを気腫肺の肺動脈内に選択的に投与し肺胞上皮ならびに細血管を新生させ呼吸機能を改善する新しい重症肺気腫治療法を開発することが目的である。我々は、イヌ肺気腫モデルを開発しており、この肺気腫部分を灌流する肺動脈内にb-FGFを投与することにより、肺胞類似構造と周囲の微細血管の新生を組織学的に確認している。イヌ全肺気腫モデルを作成し、b-FGF徐放ゼラチンマイクロスフェア(b-FGF-GMS)を経静脈的に投与して、呼吸機能が改善するかを検討し、同一イヌに対して、正常時、肺気腫時、b-FGF-GMS経静脈投与で比較し、肺気腫時よりb-FGF-GMS投与後において血管密度が増加し、肺動脈酸素分圧が有意に改善する結果を得た。しかし簡易呼吸機能検査では有意な改善は得られず今後の検討課題となった。そこで導入された精密呼吸機能検査を行い、無麻酔下のイヌに対して各種の呼吸機能評価を行おうとしたが、測定に際してイヌが過興奮となり、再現性のあるdataを得ることが難しかった。測定の際にはイヌを測定器械に対してなれさせるトレーニングの導入が必要であると思われた。また、呼吸機能改善に対しての評価項目として肺の構造変化を病理組織の評価とmassである呼吸機能での評価との間の橋渡し的な評価としてcomplianceおよびelasticityを測定することを新たに加えることにした。
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