2009 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム病としての男性不妊症の研究-ゲノム再組換えと精子タイピング-
Project/Area Number |
21390438
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
高 栄哲 Kanazawa University, 医学系, 准教授 (90283134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
並木 幹夫 金沢大学, 医学系, 教授 (70155985)
金谷 二郎 金沢大学, 附属病院, 助教 (80432128)
前田 雄司 金沢大学, 医学系, 助教 (20377394)
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Keywords | 精子 / ヒトゲノム / ハプロタイプ / FISH / 再組換え / 繰り返し配列 / Y染色体 / 減数分裂 |
Research Abstract |
減数分裂を経たハプロイドは、精子ひとつひとつに減数分裂期再組換えのクロスオーバーの結果が反映されている。したがって、次世代に影響を与える再組換え読み間違い率を反映していると考えられている。これは変異の生じ易さを反映している。材料としての個々の精子は、あらゆるパターンの再組換えのバリエーションを個々の細胞にもち、便利な材料と言える。したがって、減数分裂の再組換えのさまざまな特徴を反映し、再組換え読み間違い率を計算することができる。射出精子のさまざまな再組換えパターンを同定することによって、ゲノム病としての精子形成領域を確定することを本研究の目的としている。<単一精子の回収>健康成人男性の射出精子から回収する予定である。卵細胞質内精子注入術(ICSI)時に使用するマニュプレータにより、単一精子の回収は可能であり。単一精子の回収は確立された。<単一精子のDNA増幅>単一精子を回収した後、精子を溶解し、DNAポリメラーゼを用いて精子ゲノムを増幅させているが、ハプロイドゲノム増幅は容易でなく、安定した結果を得られていない。現在5個の精子を用いて、5倍希釈によって(実質は精子1個のDNA量)で増幅可能である。さらに、バッファなどの条件を変え精子1個からの全ゲノム、すなわちハプロイドゲノムを得るための技術を開発中である。このゲノムDNAを用いてコピー数を算定予定である。 <単一精子からのFISH法>これに平行して、相同的再組換えを惹起するリピート配列による、欠失の存在をゲノムFISH法で確認する。現在Y染色体のリピート配列に対するBACプローブを入手し、その位置のゲノム構造の詳細を分析している。FISHそのものの技術はすでに確立し、プローブの開発を行っている。すなわち1kbp程度のプローブで、コピー数を確認できるようにしている。
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Research Products
(2 results)