2011 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノミクスとセロミクスを用いた神経芽腫・肝芽腫の発生機序解明と分子標的療法の創出
Project/Area Number |
21390474
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
檜山 英三 広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 教授 (00218744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
升島 努 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (10136054)
外丸 祐介 広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 教授 (90309352)
上松瀬 新 広島大学, 病院, 病院助教 (90569881)
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Keywords | 癌 / ゲノム / 細胞・組織 / 発生・分化 / トランスレーショナルリサーチ |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、初代培養にて腫瘍細胞を選別した140検体と樹立株19株を中心に検討した。 がん幹細胞の分離、分化異常細胞(予後良好腫瘍細胞)の分離 1.がん幹細胞の分離、分化異常細胞分離:細胞株からヒトテロメラーゼのTERT(human telomerase reverse transcriptase)と表面抗原CD133を指標に幹細胞分画を濃縮した。免疫不全(NOG)マウスでの腫瘍形成能からがん幹細胞を選別した。これらの細胞にて、スフィンゴミエリンやAFP発現、Nestin,c-kit,Bim-1やNotch-1などのprogenitor cellのマーカーについて検討したところ、Bim-1発現が有意であった。この遺伝子発現を1細胞PCRで検討したところ、がん幹細胞といして分離した細胞に有意に発現していた。 2.セロミクス:セロミクス(single cell proteomics)で幹細胞と分化細胞から一細胞内液を直接吸引してMSで解析したところ、スフィンゴミエリンとさらにグルタミン代謝で差を認めた。 3.ゲノムデータ解析と検証:既に解析済みのマイクロアレイによる遺伝子変化、遺伝子発現、microRNA、メチル化解析のデータに加え、次世代シークエンサーにて遺伝子変異や発現の差異を検索した結果、AKTパスウェイとグルタミン代謝経路に差を認め、バイオマーカーと有用性が示唆された。これらの遺伝子について培養細胞や正常細胞への導入、ノックダウンにて変化を検討したが、最終的に大きな変化を認める標的としては4分子が見出され、この4遺伝子についてのノックアウトマウスの作成にて検証するところである。
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Research Products
(39 results)