2010 Fiscal Year Annual Research Report
新規ニッケルフリー形状記憶合金を利用した3次元的顎顔面形態制御の医用工学的検討
Project/Area Number |
21390522
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
金高 弘恭 東北大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (50292222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 秀樹 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (10251620)
清水 良央 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (30302152)
安田 聡 東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (00431578)
工藤 忠明 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (50431606)
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Keywords | トランスレーショナルリサーチ / 生体材料 / 歯学 / 形状記憶合金 / 骨延長 |
Research Abstract |
本研究では、Ti-Mo系およびTi-Nb系のニッケルフリー形状記憶合金から優れた特性を有する組成を選択し、新規開発合金を利用した生体内埋入型顎整形装置により、縫合部における成長制御による3次元的顎顔面形態制御について医用工学的観点から検討を行うことを目的とし、当該年度は下記の研究を行った。 1)動物実験モデルの作製 縫合部における成長制御の基本モデル(動物実験モデルI)として成長期ラット頭頂骨間矢状縫合部に生体内埋入型顎整形装置により力学的負荷を加えるモデルを作製した。 2)力学的負荷に対する縫合部の評価 <縫合部の生物学的評価> ・縫合部の改造:各種マーカを測定することにより、骨形成および骨吸収について検討した。 ・縫合部の癒合:過剰な骨形成として評価し、特に炎症など病的変化との関連も検討した。 ・縫合部の開存:縫合部における組織のアポトーシス、壊死、炎症などの観察を行った。 ・組織における至適負荷の検討:以上の縫合部における改造、癒合、開存などを検討の重点的な観点として精査し、整形のための至適負荷応力について検討した。 <整形力シミュレーションと頭蓋形態計測評価についての比較検討> マイクロCTを応用した3次元形態について有限要素法を用いた応力分布のシミュレーションを行い、それによって起こる頭蓋形態の変化を予測すると同時に、特に応力集中部、分散部での縫合部での組織評価との関係についても評価を行った。 3)生体内長期埋入後の材料特性の評価 生体内で中・長期的(12,24,36,48週間後)に使用された装置については、取り出した後、装置の力学的特性の変化、表面の腐食状態の精査を行い、ステントやカテーテルなど他の医療分野への応用展開を考慮し、合金設計段階までさかのぼり検討を行った。
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Research Products
(2 results)