2010 Fiscal Year Annual Research Report
痛みの訴えが困難ながん患者に対する痛みの客観的評価に関する研究
Project/Area Number |
21390581
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
山本 敬子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (70269380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
的場 元弘 国立がんセンター, 研究所, 助手 (20199904)
村上 敏史 国立がんセンター, 研究所, 助手 (70327427)
亀石 千園 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 助教 (90376202)
黒田 佑次郎 東京大学, 医学部附属病院・緩和ケア診療部, 特任研究員 (50538783)
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Keywords | がん看護 / がん性疼痛 / 疼痛定量評価 / 心電図電位変動 |
Research Abstract |
1. 本臨床研究の最終目的は、痛み評価及び鎮痛剤の薬効評価に関する、心電図電位変動のウェーブレット解析の定量性,精度,及び測定限界の同定を行なうことである。特に以下の2点について詳細に検証を行なう予定である。 (1) NSRによる痛み評価が可能ながん患者において,NSRと比較しながら本法の定量性,精度,及び測定限界を定める。 (2) NSRによる痛みの訴えの困難な患者において,適切な除痛を確認するための補助診断としての本法の有用性を確認する。 2. 研究実施計画に基づき、平成22年度は臨床研究データの統計処理方法の検討、愛知医科大学における臨床研究の実施,がん研究センターにおけるプロトコールの再検討,及び国際疼痛学会(IASP)にて発表を行なった。 臨床研究の実施状況(愛知医科大学病院):がん疼痛を有しペインコントロールの必要な患者を対象として,選定基準・除外基準を踏まえて選定し,倫理手続きを経て同意を取得した。十数例の同意を得られたが,計測日前に急変,あるいは除痛により,対象から除外されるケースが半数を占めた。計測は原則2回として,鎮痛剤投与前から1時間を計測時間とした。全自動の体動ノイズ処理可能で、心電図電位変動の解析ソフトへデータ移行が可能な心電計を用い、1KHzでサンプリングした原波形を記録した。電極は,7誘導(右鎖骨、左鎖骨、右肋骨下部、左肋骨下部、V5位置)と体動確認として右頸部の6カ所に装着し計測した。患者の申告(VAS, NRS)については,計測開始10分経過時に記入、また最も痛みが強かった時または与薬前,痛みの強さが変化した時とき,与薬1時間後の申告を依頼した。計測したデータについては,適宜,解析を行っている。 進行しいる臨床研究を基に,がん研究センターについては,選定基準及び除外基準を厳密にしたプロトコールを現在も検討中である。
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Research Products
(1 results)