2009 Fiscal Year Annual Research Report
障害高齢者の自立支援に向けた「看護・介護のシーティング・ガイドライン」の開発
Project/Area Number |
21390601
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
白井 みどり Osaka Prefecture University, 看護学部, 教授 (30275151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長畑 多代 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (60285327)
廣瀬 秀行 国立障害者リハビリテーションセンター(研究所), 福祉機器開発部, 研究員 (10360679)
杉本 吉恵 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (40280185)
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Keywords | 看護学 / リハビリテーション / 高齢者 / 自立支援 / シーティング |
Research Abstract |
障害高齢者の日常生活自立度の維持・向上を目的とする「看護・介護のシーティング・ガイドライン」の開発を目指して、今年度は文献研究、国内の先駆的施設での実地調査を行った。 1. 文献研究 看護学分野、理学・作業療法学分野、介護福祉分野におけるシーティングおよび姿勢保持に関する文献を検索・収集し、実地調査に用いる調査票を作成した。 2. 国内の先駆的施設における実地調査 [調査対象]シーティング・コンサルタント協会が推薦した介護老人福祉施設(特養)4か所、介護老人保健施設(老健)4か所で、理学/作業療法士、看護職員、介護職員各々1名を対象者とした。 [調査方法]各職種別に、看護師や介護職員のシーティングへの参加の必要性、判断の手がかりなどを内容とする調査票に基づいてインタビューを行うとともに、シーティングの実際を視察した。 [結果と考察]看護・介護職員のシーティングへの参加は対象者全てが必要と回答した。判断の手がかりは、看護職員は姿勢、疾患・障害、褥瘡を、介護職員は姿勢、訴え、生活行動と回答した。シーティングの実施範囲は、看護師は生活スケジュールの調整や座り直し、介護職員はこれらに加えて、特に特養では除圧クッションや椅子の使用等も行っていた。いずれの施設でも高齢者の姿勢や日常生活行動の改善、ケアの質向上等の効果を確認し、理学/作業療法士の指導のもと、組織的に推進していた。業務範囲や施設方針等により各職種の役割は異なるが、看護・介護職員の専門性を活かした判断を共有してシーティングが行われていた。今後は判断や実施範囲を具体的に分析し、ガイドライン作成に活用する。
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