2010 Fiscal Year Annual Research Report
認知症高齢者の身体合併症治療時の看護スキルと看護管理方法の開発
Project/Area Number |
21390605
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
湯浅 美千代 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (70237494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 郁子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (10197767)
大塚 眞理子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (90168998)
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Keywords | 認知症高齢者 / 身体合併症 / 看護スキル / 看護管理 / 普及 |
Research Abstract |
本研究は、認知症高齢者が身体合併症のため、一般内科・外科病棟で治療を受ける際に必要な看護スキルを開発すること、および普及方法を含めた看護管理方法を開発することを目的とし、認知症高齢者が治療を受ける際に必要な(1)看護スキルの開発、(2)看護管理方法の開発、(3)普及方法の開発という3つの研究に取り組んでいる。4年間の研究期間のうちの二年目である本年度は、3つの調査を実施し、結果をまとめた。方法および結果は以下のとおりである。 (1) 看護スキルについては、認知症看護認定看護師を中心とした質問紙調査(計42名より回収)結果の分析を進め、「原因誘因のアセスメント・予測と予防的介入」「原因誘因となる処置・治療への対処」「問題状況拡大を予防する対処」「コミュニケーションスキルを駆使して受け入れを促進する」「チームでケアを創る」「監視と注意拡散による予防的介入」「行動制限(最終的対処)」としてまとめた。 (2) 看護管理については、昨年のインタビュー結果をもとに、看護管理スキルの実践可能性の認識を明らかにする目的で全国の200床以上のベッド数をもつ病院の看護管理者(看護部長および病棟師長)を対象に郵送調査を行った。看護部長235(回収率14.4%)、看護師長(回収率13.4%)からの回答があり、看護部長、看護師長とも実施できないと回答した項目は、環境と人員配置に関する事柄であった。また、認知症ケアに関する継続教育のニーズは高いことが伺われた。 (3) 普及方法については、認知症介護の専門的な学習を重ねた者が自施設でどのようにその知識・技術を普及しているかについてインタビューを行った。その結果、施設職員が主体的に考えて行動できるための学習支援やチームづくりに主眼が置かれている状況が見出された。また、(2)の調査に合わせてケア改善の経験と普及についての調査を行った。急性期病院の看護師長の経験では、事故予防のための取り組みが多く、その普及は看護チーム内であり、他部門など他の広がりまで至ったものは約半数にとどまっていた。
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Research Products
(4 results)