2009 Fiscal Year Annual Research Report
フレデリック・スターの東アジア調査に関する総合的研究
Project/Area Number |
21401036
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Section | 海外学術 |
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮武 公夫 Hokkaido University, 大学院・文学研究科, 教授 (50291993)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
権 錫永 北海道大学, 大学院・文学研究科, 准教授 (40301858)
芹澤 知広 奈良大学, 社会学部, 准教授 (60299162)
出利葉 浩司 北海道開拓記念館, 学芸部, 研究員 (40142088)
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Keywords | 人類学 / 民俗学 / 日本 / 米国 / アイヌ / 博覧会 |
Research Abstract |
本年度は、平成21年5月にフロジェクト・メンバー全員での打ち合わせと研究討議を北海道大学で行うと共に、9月には宮武、芹澤、出利葉はシカゴのフィールド博物館の関係資料および、シカゴ大学でのFrederick Starr Papersの調査を行い、東アジア関係の書簡、フィールドノート、新聞雑誌記事などの複写をい、1904年の初来日から、1933年の東京での死去までの日本、朝鮮、満州調査の旅程をほぼ明らかにして、データ・ベース化することが出来た。また11月には、静岡県小山町須走の、スターが富士登山の際に常宿としていた大米谷旅館の当主、米山氏へのインタビューと、墓碑および関連資料の調査をメンバー全員で行い、これまで知られていなかった、斉藤実や曽我部一紅との関係を明らかにすることが出来た。また平成22年12月には、スターが会員となっていた我楽他宗の研究者である藤野氏宅で、宮武、芹澤は東洋民俗博物館所蔵の九十九豊勝(スターの助手)関係の資料調査を行うと共に、英国のスター研究者であるレベッカ・ソルター氏との研究討議と情報交換を行った。これらの国内調査には、玩具研究に詳しい天理大学参考館の中尾徳仁氏に調査協力を依頼した。さらに米国、国内での調査の他に、権は韓国国会図書館、公文書館で植民地期の朝鮮におけるスター関係資料の調査を二回行い、韓国内でのスター関係新聞、雑誌資料の分析を行った。これちの成果の一部は、研究代表による「お札博士の東アジア行脚-人類学者フレデリック・スターの東アジア調査資料から」(宮武2010)として出版された。
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