2009 Fiscal Year Annual Research Report
半島マレーシアにおける自然・社会的変化に対する狩猟採集民の適応戦略の多様性の解明
Project/Area Number |
21401037
|
Section | 海外学術 |
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
口蔵 幸雄 Gifu University, 地域科学部, 教授 (10153298)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河辺 俊雄 高崎経済大学, 地域政策学部, 教授 (80169763)
須田 一弘 北海学園大学, 人文学部, 教授 (00222068)
小谷 真吾 千葉大学, 人文学部, 准教授 (90375600)
|
Keywords | 半島マレーシア / 狩猟採集民 / 環境変化 / 適応戦略 |
Research Abstract |
本研究は、マレーシア半島部に居住する先住民族であるオランアスリの一部を構成する狩猟採集集団の適応戦略の変化、特にその現代的展開を明らかにすることを目的とする。従来の狩猟採集集団に対する研究は、狩猟採集活動を人類史の中で考察し、先進国、あるいは農耕民から見た他者の活動としてとらえてきた。そこには、グローバル化をはじめとする自然環境、社会環境の変化の中で現在も狩猟採集を継続することの意味を問う視点が欠けている。マレーシア半島部の狩猟採集集団において、狩猟採集活動を現在も継続する者、マレーシアの社会システムの中に入り込み狩猟採集活動を完全に放棄した者、あるいはその中間にある者など、環境変化の中で多様な展開が見られる。現在の世界システムの中で狩猟採集活動を行なう/行わないことについて、定量的、および定性的データを蓄積し、狩猟採集集団の戦略の変化とこれからの展望を考察することが本研究の目的である。平成21年度は,トレンガヌ州のスンガイブルア村のSemaq Beri集団およびスンガイサヤップ村のBatek集団において,科学研究費補助金によって平成13年-16年に実施した調査結果の経年変化をみるために,センサス,食餌,生活時間,環境利用形態,生産性,民族知識,および生体計測に関する調査を行った。さらに,新たな調査地として,クランタン州のアリン村およびルビール村の予備調査を行い,次年度の本調査に備えた。
|
Research Products
(3 results)