2011 Fiscal Year Annual Research Report
医療と文化の連関に関する統計科学的研究―社会格差と生命観ダイナミックスの国際比較
Project/Area Number |
21402001
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
山岡 和枝 帝京大学, 大学院・公衆衛生学研究科, 教授 (50091038)
|
Keywords | 生命観 / 社会格差 / 文化要因 / 社会調査 / 国際比較 |
Research Abstract |
今回の科学研究費交付希望期間内には、特に以下のa)、b)、c)に焦点を当て研究を遂行することを目的とした。 a)前回の科学研究費(基盤B(海外)2006-2008)を受けてアメリカ・ドイツで行った、大規模標本調査に基づく医療と文化に関する調査研究を、さらに深め発展させる。 b)文化的社会的環境として、特にソーシャル・キャピタルのなかでも前回の調査結果から浮かび上がってきたソーシャル・サポートの質の問題、自己開示、信頼感、人間関係などの国民性、不安感、医療や健康に対する考え方と科学文明観、そのなかに内在する社会・経済格差の影響を、身体的健康、精神的健康、社会的健康を含む生命観との連関について分析する。 c)収集した調査結果の情報を元にデータベースを作成し、一般公開する。 本年度は、西洋諸国のうち、既存の7力国国際比較調査結果より特徴的と考えられたがこれまで調査を行えなかったイギリス、フランス、日本にて大規模標本調査に基づく医療と文化に関する調査研究を、さらに深め発展させることを図った。そしてその結果をこれまでの研究と総合して、社会格差と生命観のダイナミックスについて国際比較という観点から、アジアとの対比を機軸として比較検討した。さらにこれまでに行った韓国・台湾での調査結果を併せて、文化的社会的環境として、特に、欧米およびアジア各国の生命観と信頼感、不安感と社会・経済格差の関連に焦点を当てた分析を実施した。さらにデータの公開作業を推進させ、これまでの研究成果に関するWEBページ(http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~yama-hc)を作成し、アメリカ、ドイツ、イギリス、フランス、日本に韓国・台湾での調査結果を含めて、調査方法、調査結果、クロス集計結果を掲載し、一般公開を実施した。
|