2009 Fiscal Year Annual Research Report
CERN-SPS加速器による宇宙線電子・ガンマ線観測装置の較正実験
Project/Area Number |
21403004
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
田村 忠久 Kanagawa University, 工学部, 准教授 (90271361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日比野 欣也 神奈川大学, 工学部, 教授 (80260991)
奥野 祥二 神奈川大学, 工学部, 助教 (90281451)
有働 慈治 神奈川大学, 工学部, 特別助手 (50506714)
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Keywords | 宇宙線電子 / ガンマ線 / スペースステーション / 日本実験棟「きぼう」 / CALET / 暗黒物質 / 宇宙線原子核 / 宇宙線加速・伝播 |
Research Abstract |
CALETの解像型カロリメータ(IMC)と全吸収型カロリメータ(TASC)の部分的な試験を8月と11月にCERN-SPSのT2-H4ビームラインにて電子、陽子、ミュー粒子のビームを用いて行った。8月の実験では、イタリアのMarrocchesi教授らの準備したIMCのSciFi検出器とシリコンピクセルアレー検出器、Adriani教授らの準備した中性子検出器と共に、TASCの結晶シンチレータ(BGO、PWO)をPD(フォトダイオード)、APD(アバランシェPD)、PIN-PD等の光検出器で読み出す試験を行い、11月にはTASCについての実験を主に行った。TASCの試験では、電子等の入射粒子によって検出器内で発生するシャワー粒子が光検出器を直接通過するような場合に出力信号への影響がどの程度になるかを試験した。結晶シンチレータの一部はダミーの鉛を用いた。その結果、シャワー粒子が光検出器を直接通過する影響は、シャワー粒子による結晶シンチレータの発光を光検出器で検出した際の信号に対して、ほぼシミュレーションによる予想通りの割合であることを確認した。詳細な検討は、第2年度にダミーの鉛を全て結晶シンチレータを用いることでさらにCALET実機に近い状態で試験を行って確認する予定である。尚、CALETは平成22年度4月より、JAXAによって開発フェーズに移行することが承認され、本研究による試験の重要性が増した。
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Research Products
(6 results)